■ 日本の人材不足と教育投資の歪みを解決する企業

 「現場教育をDXする」をミッションに、誰でも簡単にコンテンツを作れる没入型VR教育ツール「iVRES(アイブレス)」を開発・提供しています。人材不足に直面する日本の労働市場では、採用と教育の投資バランスの歪みが離職率の高さを招いています。例えば医療業界では、医療機関の年間利益の2割以上が人材紹介手数料に費やされ、採用後1年以内の離職率が職種によっては4割を超える現状があります。私どもは、こうした構造的課題を「採用」と「教育」を同時にアップデートすることで解決し、次世代の人材育成スタンダードを創造することを目指しています。
現場教育をDXする「iVRES(アイブレス)」

■ 撮影するだけで教材化できるVR教育ツール「iVRES」

 市販のVRカメラで現場を撮影し、そのままVRゴーグルにデータを保存するだけで没入型教材が完成する革新的なVR教育ツール「iVRES」は、専門的な編集作業は一切不要で、現場担当者でも短時間で質の高い教材を作成できます。アバター機能とポインター操作により、教える側と学ぶ側が同じ仮想空間で議論でき、従来の映像教育に比べ教育効果が向上します。また、応募者の増加など採用活動にも直接効果をもたらします。
置いて撮って一言添えるだけで教材化できるVR教育ツール

■ 医療から建設・製造まで広がる導入実績

 医療分野では北海道大学病院や東京大学医学部附属病院など12の医療教育機関に導入し、ECMOシミュレーションなど高度訓練を即日実施可能にしました。建設分野では株式会社田中組で安全パトロール業務を約60%削減し、国土交通省の機関誌にも掲載されています。製造業やインフラ分野では熟練技術の継承や安全教育に貢献し、地方中小企業では担い手不足の解消にも寄与しています。さらに、ベトナムやケニア、米国の大学など海外展開も進めています。

■ VRやAI解析で実現する次世代教育・採用モデル

 今後は、NTTの次世代通信基盤「IOWN」を活用した遠隔教育や、AIによるスキルトレーニングの自動化で、グローバルでの短時間のVR体験でも即戦力化を実現を目指し、働き方を根底から変革し、世界に新たなインパクトを与えます。

 

■ VR共同研究と資金調達で、海外展開とIPOを加速

 創業以来、総務省海外展開支援事業や札幌市のDX推進補助金など複数の補助事業に採択され、また国内の大学や企業とも連携し、事業を推進してきました。長期目標として2030年IPO、2031年売上300億円達成を掲げ、現在はシードラウンドの資金調達を実施して、営業体制の拡充、新規開発による機能の充実、代理店開拓や研究などを加速させる予定です。


 
コメンテーターより
EY新日本有限責任監査法人 札幌事務所 IPOグループリーダー アソシエートパートナー 岩永 光正 氏
 

 VR現場学習システム「iVRES」はユーザーからの評価が高く、コンテンツ制作過程がシンプルだからこそ、幅広い業種に展開可能とのこと。一方で、会社としての人的・資金的なリソースには限りがある中で、スピード感をもって「iVRES」を展開していくためには、国内外でどの企業と提携し、どの業種から実績を積み上げていくのかが非常に重要だと思われます。国内外の幅広い業種におけるユーザー獲得と、貴社の成長・発展に期待しています。

EY新日本有限責任監査法人 札幌事務所
IPOグループリーダー アソシエートパートナー 岩永 光正 氏

 
※「The INDEPENDENTS」2025年9月号 - P.16 掲載
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