<特別レポート>

 2025年11月30日に開催された日本ベンチャー学会総会において、株式会社ペイフォワード代表取締役の谷井 等氏が、第11回「松田修一賞」を受賞されました。本賞は、日本におけるアントレプレナーシップの研究および実践の発展に顕著な貢献を果たした人物に贈られるものであり、谷井氏の長年の活動が高く評価されたものです。

 谷井氏は、2023年9月20日制度委員会にて『大阪におけるベンチャー支援政策「RISING!」の取り組みについて』というテーマで、谷井氏が総合プロデュースを手掛ける大阪府のベンチャー支援プログラム「RISING!」の活動内容などについて、事例を交えながら説明しました。

第11回「日本ベンチャー学会 松田修一賞」受賞 谷井氏と松田氏   第11回「日本ベンチャー学会 松田修一賞」表彰盾

■ 谷井氏の受賞スピーチ

 谷井氏は受賞スピーチにおいて、1995年に神戸大学の学生として、松田修一氏が早稲田大学で開催したベンチャー関連のシンポジウムに参加した経験を原点として語られました。阪神・淡路大震災直後の混乱期に、右も左も分からないまま東京へ向かい、初めて「ベンチャーとは何か」に触れたことが、その後の起業家人生の出発点となったと振り返られました。30年を経て、起業家としてだけでなく、ベンチャー支援に携わる立場として本賞を受賞したことに、人生の節目を感じていると述べられました。

■ 大阪発ベンチャー支援政策「RISING!」の活動

 谷井氏が総合プロデューサーを務める大阪府のベンチャー支援政策「RISING!」は、年商1億円以上のミドルステージ企業を対象に、IPOやM&A、グローバル展開を目指す企業の成長を支援するプログラムです。最大の特徴は、上場企業創業者による1社1人のメンタリングを軸とし、起業家の視座や意思決定力を高める点にあります。加えて、「谷井の部屋」や上場企業訪問、戦略集中議論、経済団体との交流などを通じ、実践的な学びと人的ネットワークの形成を促しています。これまでに延べ35社が参加し、これまでに延べ35社が参加し、1社がIPOを実現、7社がIPO準備段階にあるなど、具体的な成果も現れており、大阪におけるスタートアップ・エコシステムの中核的存在となりつつあります。
 

■ 松田修一氏による講評

 1995年当時の早稲田大学での取り組みが、日本ベンチャー学会設立の大きな契機となったことを振り返り、その場に学生として参加していた谷井氏が、30年後に松田修一賞を受賞した事実に深い感慨を示した。そして、起業家精神の本質は「成功も失敗も含めて、すべてを前向きに転化し、進化し続ける姿勢」にあると強調しました。また、他者の挑戦を称える態度こそが健全なベンチャー・エコシステムの基盤であり、RISING!の取り組みはその精神を体現するものだと評価、谷井氏の歩みと活動は、今後の日本の起業家育成においても重要な示唆を与えるものといえます。

■ 『インデペンデンツ特別企画 RISING! のご紹介』開催

インデペンデンツ特別企画 RISING! のご紹介 2026年1月8日開催 イベント詳細はこちらをご参照ください。




【株式会社ペイフォワード】
設 立:2015年7月
所在地:大阪府大阪市北区堂島1-6-20 堂島アバンザ21F
資本金:1,000千円
事業内容:ビジネスデベロップメント事業、およびプリンシパルインベストメント事業

株式会社ペイフォワード 代表取締役 谷井 等 氏

 

【代表者略歴】

株式会社ペイフォワード
代表取締役 
谷井 等 氏 Tanii Hitoshi

 
1996年神戸大学経営学部卒業後、日本電信電話(株)に入社。
その後は複数法人を設立し、2度のバイアウト、1度のIPOを経験。エンジェル投資では7社のIPO実績。大阪府のベンチャー支援政策『Booming!』『RISING!』では総合プロデューサーとして支援内容を企画、運営。
現在は自らの会社も含め、7社の取締役を務める。
2021年5月インデペンデンツクラブ理事就任。
 
※「THE INDEPENDENTS」2026年1月号 - P.3より