■ 使用済み電池の安全性確認

 現在、モビリティ・通信・産業用途などにおける電池の利活用が急拡大する一方で、廃電池の急増、リユース時の安全性確認、レアメタルの資源確保といった複雑な課題が浮上しています。こうした分野では、使用済み電池の健全性評価やリユース・リサイクルの選別精度、安全性の担保が喫緊の課題となっており、「電池の見える化」に対するニーズが世界的に高まっています。特に、2030年にはEVだけで年間3,000万台の販売、5,000万回以上の診断需要が見込まれ、民生・車載問わず巨大な市場が急拡大しています。

■ 電池の劣化状態を瞬時診断する

 当社は、2014年の創業以来、リチウムイオン電池の劣化を一瞬で診断できる世界初の特許技術を開発し、電池活用事業者向けに革新的な診断サービスを提供しています。当社の提供する「ZuBat診断サービス®」は、従来の充放電方式(5~7時間)と同等の精度を保ちながら、電池を充放電せずにわずか1秒で電池の劣化状態(SOH=State of Health)を把握可能にした画期的なものです。

ゴイク電池の技術

ZuBat診断サービス

■ EV電池の電池診断サービス

 現在、Wi-Fiルーターやドローン、水中カメラなどを扱う民生向けサービス事業者に月額課金で展開、既に年間20万回以上の診断実績があります。それに加えて、中古車販売業者やオークション会社など車載分野への展開も加速中です。車載分野では、回収されたEVバッテリーの健全性評価が必須ですが、既存の方法ではコストも時間も大きく、流通にブレーキをかける要因となっていました。当社のEV向け診断機は、こうした業界のスピーディーかつ信頼性の高い診断を低コストで実現したいという業界のニーズに応える製品として中古車販売・オークション会社・タクシー会社などへ従量課金で試験導入中です。

■ 電池診断という新たなインフラ構築

 電池の大量生産と消費が進む現代社会において、電池はもはや「使い捨てるもの」ではなく、「循環させる資源」へと位置付けが変化しています。韓国LGエナジーソリューションやGSベンチャーズ社などからの出資を受け、EVディーラー、充電器メーカー、車載IoT、保険業界、自治体、再エネ事業者など国内外の事業会社との連携を進めていきます。電池診断という新たなインフラを構築し、電池の再利用・再価値化を促進。レアメタルの保全、エネルギー格差の是正、環境リスクの低減を実現するため、安全で持続可能な電池活用社会の実現に貢献してまいります。

 

 
コメンテーターより
株式会社AGSコンサルティング 執行役員/関西エリア統括部長 渡邉 高広 氏
 

 当社は独自の高速残存価値診断技術(DIR法)により、EV用リチウムイオン電池の内部抵抗や容量を1秒以内で測定可能です。
 EV中古市場や蓄電池リユースの動向に左右されるものの、今後の成長ポテンシャルが高い技術系スタートアップです。
 診断技術以外にもBMS(Battery Mnegement Systems)や充電技術の提供を行っており、一貫したバッテリーライフサイクル管理のソリューションを提供可能です。
 海外には非接触型やクラウドベースのリアルタイム電池評価もあり、TeslaやBMWなど大手自動車メーカーは自社の診断ソリューションとサービス網を構築しており将来的に事実上の強豪相手になる可能性があります。

株式会社AGSコンサルティング 執行役員/関西エリア統括部長 渡邉 高広 氏

 
※「The INDEPENDENTS」2025年9月号 - P.14 掲載
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