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「名古屋のスタートアップ環境」

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【國本 行彦】
1960年8月21日生。
東京都立志村高校卒業。
1984年早稲田大学法学部卒業後、日本合同ファイナンス(現・JAFCO)入社。
2006年1月5日(株)インディペンデンツ(現(株)Kips)設立、代表取締役就任。
2015年11月9日 特定非営利活動法人インデペンデンツクラブ 代表理事就任(現理事)


名古屋のスタートアップ拠点として、廃校となった那古野小学校をリノベーションした「なごのキャンパス」が10月末にオープンしました。福岡では旧大名小学校が改装され、九州大学起業部などが入居するグロースネクストがスタートアップ拠点として大成功しています。いずれも都市の中心部にあり、カフェを設置して、多くの人が足を運ぶ交流スペースが魅力となっています。

10年前は「サービス業」と「ものづくり企業」が主体だった愛三岐地域も迷惑電話フィルタを開発するトビラシステムズ(東証4441)がIPOするなどユニークなベンチャー企業が現れてきました。その背景には、大企業同士の強い名古屋経済において、トヨタが先頭に立ってオープンイノベーションに舵を切り始めた影響がとても大きいと感じます。中部ニュービジネス協議会は、大企業とベンチャーが交流する場「connect!」が毎年盛況に開催されています。

課題はベンチャー投資と人材流動化です。愛三岐の豊富な金融資産をリスクマネーに向かわせる新しい金融商品開発が必要だと思います。技術系人材は、名古屋大学や名城大学等数多くいます。今後は社会人大学院や、起業家コミュニティ「EO nagoya」など、経営人材を育成支援する環境づくりも重要です。

私どもでは11月に名古屋オフィスをオープンしました。12月23日にオープンイベントをなごのキャンパスで開催します。名古屋のスタートアップピープルとの交流を深めて、多くの個性溢れる起業家を発掘支援していきたいと思います。

<名古屋スタートアップ クリスマス会>

日時:2019年12月23日(月)18:30-20:30(開場 18:00-)
会場:なごのキャンパス(名古屋市西区那古野2-14-1)
主催:(株)Kips、ピノベーション(株)、なごのキャンパス
申込:https://pinnovation-xmas2019.peatix.com/


※「THE INDEPENDENTS」2019年12月号 - p34より