株式会社TOKYO AIM取引所 COO 伊藤 豊さん
証券市場に新しい血を入れるのが私どもの役割です
―TOKYO AIM取引所の設立背景について教えてください
伊藤:当社は2008年の金融証券取引法改正により導入された「プロ向け市場制度」に基づき、東京証券取引所とロンドン証券取引所との共同で設立されました。2009年5月には取引所免許を取得しました。日本やアジアにおける成長力のある企業に、新たな資金調達の場と他市場にはないメリットを提供するとともに、国内外のプロ投資家に新たな投資機会を提供していきます。
―従来の証券取引所との違い、特に上場を目指す企業にとってのメリットを教えてください
伊藤:私どもは国内外の成長企業に適した柔軟な制度を採用しています。株主数や時価総額、売上高、利益等の数値基準はなく、J-Nomadが上場適格性を評価します。私個人としては、日本国内の中堅・中小企業がグローバルマーケットへ展開するためのエントランス市場になればと考えています。
―投資家(プロ投資家及び非居住者)から見た市場の魅力はどこにあるとお考えですか?
伊藤:リスクも高いが成長性も高い企業を評価し投資できるのは、比較的長期の投資スタンスで、かつ企業の目利きができる投資家です。未公開株投資を行っている機関投資家やベンチャーキャピタルのような投資スタイルにイメージが近いかも知れません。それでいて上場市場として売買が可能になります。日本企業との事業提携に関心のある海外企業や投資家も参加してくると思います。
―市場をサポートするアドバイザーコミュニティの役割について教えて下さい
伊藤:市場運営においては、企業をサポートする指定アドバイザー(J-Nomad)と、弁護士、会計士等の専門家からなるコミュニティのようなものを形成していきたいと思っています。ロンドンでもシリコンバレーでも、良い素材(ベンチャー企業、アイデア、技術)があると、経営、マーケティング、会計、法務、資金調達などの専門家が寄ってたかって、スター企業に育て上げてしまいます。そういう緩やかに繋がった、しかし信頼で結ばれている集合体をつくって、日本でも次から次に企業が育っていく環境を実現したい、TOKYO AIMがその核になりたいと思っています。
―TOKYO AIMのミッションについてはどのようにお考えですか?
伊藤:国内外の幅広いセクターから魅力的な企業を誘致し、日本の金融市場の活性化と国際化につなげる事です。IPOという新しい血を証券市場に入れていく尖兵になる事が私どもの目的です。
―TOKYO AIM第1号はどのような企業でしょうか?
伊藤:日本の市場にこだわらず、海外への上場も視野に入れているような企業が最もTOKYO AIM向きです。アジアでビジネスを展開する企業が、TOKYO AIMに上場することで、そのスピードを加速する、そんなマーケットになっていくと考えています。
※「THE INDEPENDENTS」2010年12月号 p19より



