アグラ株式会社 代表取締役 丹下 博詞 氏
次世代のデータ統合戦略
-経営変化のスピードにITが追いつかない
丹下:特にリーマンショック以降、世界の経営は変化しました。M&Aやグローバル化、新製品の開発のスピードはますます急激になっています。しかし従来のシステムではその経営変化へ対応が追いつきません。例えばERP(*)にしてもベストプラクティスでしたが過去のモデルであり、固定的です。日々変わる業務に対応するには、困難です。企業が今欲しいのはERPからでた決算結果ではなく、今の売上と2ヶ月先の予測です。その為には、オンディマンドに生データから必要なデータを適正に抽出しなければいけせん。データウェアハウスでさえ過去のものであって、今の予測には使えないことが多いのです。
* ERP=統合型(業務横断型)ソフトウエア
-ビジネス概念を辞書化
丹下:アグラはビジネス概念とデータを繋ぐ情報統合基盤ソフトです。当社では各企業にあるビジネス概念をオントロジーで定義し、これに用語の変換を加えた「辞書」を作ります。「辞書」は使えば使うほど会社の資産になります。オントロジーとは物事を構造的に分ける分類学とも言えます。アグラはオントロジー(辞書)で表現されたビジネス概念と生データを繋ぐことにより、業務の考え方で、必要な生データを取得できるのです。この考え方を製品化したのは弊社が世界初です。
-既存システムから新たな情報を導く
丹下:アグラはデータを企業横断的に見るミドルウェアソフト(開発ベースとなるソフト)です。アグラを通すことによって、バラバラで、言葉も意味定義も違うDBが一つに見え、その上に様々なアプリケーションを稼働させます。既に仮想統合が完成しているのに加え、オントロジーでデータの意味関連もできているので、まるでオブジェクトDBのように様々な切り口で、しかも芋づる式に欲しいデータを次々と取得できるのです。またアグラは既存マスタを変えず、異なるコードから、在庫を見たり、トラブル情報をみたり、経営情報を見れることが特長です。既存システムやマスタに手を加えるのは企業にはかなり負担が大きいことだからです。
-パートナー戦略を重視
丹下:新しい市場といえばIFRSだとかクラウドですがRDBやERPのような大型の市場が現在ありません。アグラは情報基盤としてだけでなく、様々なアプリケーションのもとになるユニークな点がSI会社に評価されています。ユーザーや共同プロジェクト先はビッグネーム企業が多くあります。あまり大企業が多いので、少々驚いている程です。販売開始は今年5月からですが既にパートナーは10社を超えました。現在は大企業向けシステムですが、今後はアグラの辞書をクラウド化し中小企業も使えるようにしていきます。弊社は製品とそのコンサルを提供しますが、アプリケーションはパートナーにお願いをしておりWIN,WINモデルを目指しています。
「VCからの評価・コメント」「オラクルで体感したIPO」「丹下社長の信念」など
全文はTHE INDEPENDENTS 2011年1月号 p16-17にてご覧いただけます

