THE INDEPENDENTS

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2009年10月14日 第3回「THE INDEPENDENTS CLUB」企業研究会 講演レポート

アニコム損害保険株式会社 代表取締役社長 小森伸昭氏アニコム損害保険株式会社

 

日本で唯一ペット保険を専門に扱うアニコム損害保険株式会社小森伸昭社長に、「新たな保険業の創業 ~『涙』を減らし『笑顔』を生み出す保険会社~」と題して講演して頂きました。

 

―事業立ち上げのきっかけ

東京海上から経済企画庁に出向した時(1996年)に「日本の健康保険制度の財政不安」を感じた。健康保険分野は日本のGDP500兆円に対して30兆円と世界最大の単一産業と言われている。毎年1兆円程度、健康保険の医療費にかかる部分が増えてきている。それは若い人ではなく、お年寄りのための医療費。これをどうにかしなければ私の世代は何のために働いているのか分からなくなる。一方で、医療現場には過剰検査や過剰投薬など「サービス供給者サイドのモラルリスク」と暴走行為など「需要者サイドのモラルリスク」もある。たまたま弟が獣医をしていたこともあり、痛みのない動物実験をしようとペット保険を始めた。

―アニコムの事業内容

お客様はアニコムのマークが入った保険証を見せれば治療費の50%を支払うだけ。病院側は1ヵ月後にレセプトとしてアニコムに請求する。今では病院のカバー率は5割に達している。保険以外のサービスとして、しつけ・健康相談や、迷子捜索サービスというものもある。警察にとっては動物の迷子は遺失物扱い。迷子捜索隊として登録してくださっている約1万人にメールで捜索依頼をしている。

―オープンマネジメント

保険会社は約束を守る、絶対逃げないというブランドが必須。大手町に立派なビルを立てて信用を得る代わりに、ネットで会社をオープンに見せることによって信用を得られるようにしている。当社のネットではオフィスをライブカメラで見ることができる。24時間365日書き込み自由な掲示板も立ち上げた。すると顧客からのクレームも劇的に減った。一方通行な情報提供ではなく、双方向の対話に重きを置くオープンマネジメントを徹底している。

―将来のビジョン

当社のペット保険は、対応病院の窓口で保険金を受け取る資格があるか確認しているが、今後は保険証のバーコードでスキャンして簡単に確認できるようにし、この仕組みを人間の健康保険に役立てられないか、と思っている。健康保険市場30兆円のうち、5000億円程度は削減できるかもしれない。保険金をもらって嬉しい人はいない。「この保険会社に加入したおかげで事故しなくて済んだ。」「保険会社って保険金をもらうためだけのものじゃなかったんだ。」そういわれたい。保険会社の真の役割とは、契約者に支払っていただいた保険料をそのまま保険金として支払うことではなく、いかに事故を減らせるか、ということである。

―質疑応答

Q:御社の成功した背景は?
A:技術的にはITの徹底活用。とりわけ病院に導入してもらうカルテ管理システムを自分達で構築し提供したこと。普通なら保険だけしか展開しないが、マッドな勇気があった。

Q:ペット保険のニーズについて
A:ペット購入者だけでなく動物病院側としてもペット保険がないことを憂えていた。人間同様ペットにも治療を受けられる経済的ニーズ。そして最大の販路であるペットショップ側にもペット購入時のトラブルへの対処として大きなメリットがあった。

Q:ペット保険以外にも展開するのか?
A:当社は、今年約90億円ほど保険料収入があるが、将来的な市場は1000~2000億円ある。ここで精一杯ポジションを築くことだけを今は考えている。ただタイミングがくれば火災保険などにも展開したい。


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