【コラム】ベンチャー最前線 第2回
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秋葉原拠点をオープンした大和信夫ヴイストン社長(右)
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活況!ロボットベンチャー
大学発ベンチャーや大企業からの独立など起業も多様化
ロボットベンチャーの活動が活発になっている。関連イベントが増えたり、大学や高等専門学校などでも技術の研究や教育が普及したりして、技術者の層が拡大しているためだ。ロボットに特化した技術検定試験も始まる。バイオや半導体がそうだったように携わる技術者が増え、起業を選択する流れも始まっている。
4月29日。東京・秋葉原の一角に、ロボットベンチャーの老舗、ヴイストン(大阪市)の活動拠点「ロボットセンター」が店開きした。ゴールデンウイーク中は、工作教室などのイベントでにぎわった。
オープン前日の28日にはメディア関係者らを招き、オープンセレモニーを開催した。東京大学教授や経済産業産省、文部科学省など官僚も来賓として参加するなか、大和信夫社長は「市場全体を活性化したいという思いを込めて開設した」と意気込んだ。関係者や興味を持っている人たちのコミュニティとしていく考え。ロボットベンチャーを志向する人たちを増やす効果もありそうだ。センターでは同社だけでなく、多数の企業の商品を取り扱う。
昨年6月、家庭用のサービスロボットなどを手掛けるベンチャー4社が集まって、消費者の啓もうや販売促進活動を行う業界団体「次世代ロボット市場創造連盟」を設立した。ヴイストンをはじめ、ゼットエムピー(東京・目黒)、ビジネスデザイン研究所(名古屋市)、テムザック(北九州市)の4社。
ビジネスデザイン研究所は海外からの輸入も含めて、感性に訴える癒し系のロボットを販売する。テムザックは警備など実用性の高さが特徴だ。ゼットエムピーは2足歩行のホビー向けなどを開発する一方、大企業なども参加するロボットビジネス推進協議会(東京都港区)の中で「メカトロニクス/ロボット検定」を始めた。
異なる強みを持ち寄って支え合い、事業の成長を加速する試みだ。行政の審議会などでも業界の立場から発言する機会が増えているという。研究・ホビー用のメーカーは増え、いまや業界を形成しつつある。
起業の経緯も様々だ。介護に役立つとされるロボットスーツで著名なサイバーダイン(つくば市)は筑波大学の山海嘉之教授が創業した大学発ベンチャー。大和ハウス工業からの出資も得て事業活動を加速している。一方、カーブアウトで大企業から独立した例も出てきた。
5月14日、横浜市の赤レンガ倉庫に程近い倉庫を改修したオフィスビルで、会社設立記者説明会を開いたのはロボットビジネスコンサルティングなどを手掛けるセグウェイジャパン(横浜市)。ITソリューションの日本SGIで、新規事業としてロボット事業に取り組んできた大塚寛社長らが会社の事業撤退方針を受けて独立・起業した会社だ。セグウェイは1人乗りの乗り物だが、米本社のノロッドCEOによると「世界約50社の総販売代理店の中で唯一、ロボット技術を融合させている」。人が乗ったセグウェイに追従する荷物運搬用などを開発している。
大塚社長は「社会のライフスタイルを変えたい」と強調する。セグウェイにこだわらずにロボット事業を展開するため、現在の資本金は経営陣らが出し合った。「これから外部資金を募っていきたい」と話していた。
ロボット起業のすそ野は着実に広がっている。

セグウェイに画像認識技術を加味して”ロボット”に仕上げた(横浜市のセグウェイジャパン)