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株式会社音力発電

2021-08-19 公開
株式会社音力発電
soundpower corporation
代表取締役 速水 浩平
Hayamizu Kohei

【代表取締役 速水 浩平 氏 略歴】
生年月日:1981年6月21日
出身高校:作新学院高等学校英進部英進科
慶應義塾大学政策メディア研究科修士課程修了。在学中より「音力・振動力発電」の研究を開始。
2006年3月 慶應義塾大学環境情報学科卒業後、 大学院1年目である同年9月に(株)音力発電を設立し、 同社代表取締役就任。

【(株)音力発電】
設 立 :2006年9月21日
資本金 :80,000千円
所在地 :東京都三鷹市中原4丁目26-7
事業内容:「循環型波力揚水発電」の研究開発、「電池レスIoTセンサ」の研究開発、製造販売等
従業員数:16名

<起業家インタビュー>

離島ファースト戦略  日本発、世界初「循環型波力揚水発電」


■音力・振動力から発電をしたいと考えたきっかけは

小学生の頃に音力・振動力で発電できたらと思うとワクワクする自分がいました。電気で音を鳴らすスピーカーの原理を逆手にとって、音や振動から電気をつくり出せないかとのアイデアが頭に浮かびました。進学した慶應義塾大学環境情報学部で、音の振動で発電する仕組みの基礎研究を行い、また大学発ベンチャーを支援する環境があったこと、所属した研究室の自由な雰囲気も起業の追い風になりました。

■コクヨファーニチャーと開発された「発電床」についてお聞かせください

歩行時に発生する振動のエネルギーを利用して発電を行います。発電床を1回踏むと、LED電球が最大300個を一瞬ですが点灯する発電能力があります。圧電素子を用いて、振動を電気に変え、増幅させています。商業施設や水族館で使用されており、人が通る時だけ発電し床に設置した誘導灯が点灯します。このしくみは、人が歩く際に床に捨てているエネルギーをリサイクルしていると言えます。

■経営の根幹にある「エネルギーハーベスティング」はどういった概念でしょうか

ちょうど2000年頃から、高い環境意識を持つヨーロッパの国々では、「エネルギーハーベスティング(身の周りの環境からエネルギーを刈り取る)」という言葉が使われるようになりました。ムダに捨てられているエネルギーを有効利用するという考え方です。水力・風力・太陽光・地熱等の自然環境だけでなく、住宅・会社・工場・商業施設・道路・田畑・公園等、私たちが生活するあらゆる場所に、利用されていないエネルギーが溢れています。日本でも2010年くらいから、エレクトロニクス分野や住宅メーカーをはじめとする様々な企業、研究機関、行政等から「環境発電」は注目を集めるようになってきました。

■離島向け「循環型波力揚水発電」の製品化に注力されています

パスカルの原理を応用した、波力発電技術を使い、高さ約30m、横幅と奥行きが約20mX約30mの発電装置です。漁場の邪魔しないように既存の防波堤などの近くに設置します。内部のしくみは①装置に、ある特殊な循環水(※)を波力で海面に設置したタンク内のピストンが押し上げることにより、上部プールへ安定的かつ持続的に揚水。②整流弁が働き、逆流が起こらずに揚水される。③上部プールに貯めた水を落下させることで、ダムと同じ要領で水力発電を行います。この3月に、隠岐諸島の島根県海士町で、実証実験を行いました。早ければ2023年度の実用化を目指します。

■なぜ波力に注目されたのですか

自然エネルギーによる発電といえば、太陽光発電や風力発電が普及してきました。ですが、晴天の日、風の強い日は良いが、逆の条件では出力が下がり発電が安定しません。ですが、波力発電は波がある限り、24時間365日発電可能です。この装置では50㎝の波があれば発電を行うことができます。日本は海に囲まれており、離島も多いため、ニーズがあると考えています。

■波力発電のコストや採算はどのように考えていますか

製造と設置費用で、2-2.5億円、メンテナンスコストとして年間維持費が約300万円、定期点検で約400万円が5年ごとに必要です。発電出力は332.3376kWと想定しています(現在実験中)。年間の売電収入(試算)は、20円/kWでは、約5,800万円です。設置してから4年目には利益が手元に残ってきます。
現在離島の多くでは、発電コストが約40円から45円/kWhの割高なディーゼルで発電し、約22円/kWhで販売しています。つまり電力会社は赤字で販売しています。もし今後、「循環型波力揚水発電」にもFIT制度(FIP制度)が採用された場合、波力発電装置の普及がすすみます。結果として、売電価格も競争力を持つことになります。

■約80もの特許を保有するなど貴社は知財戦略に力を入れています

まず特許をとってから開発する。これが当社のやり方です。幸い、当社が特許を持っている技術を、自社の商品で使って商品開発をしたい、という引き合いを定期的にいただいています。例えば電池レスIoTセンサなどであり、無線技術と電池レスの組み合わせには依然需要は高いです。柔軟に受託開発に対応できる点が当社の強みです。売り上げの半分を占めます。また技術コンサルティングにも強みがあります。

■事業について、今後の抱負をお聞かせください

我々は、波力発電における三大課題(①海洋生物対策:コスト、②台風等高波対策:安全性、③漁業との兼ね合い)を一度に解決できる「循環型波力揚水発電」技術の実用化に全力で取り組んでいきます。国も「エネルギー関係技術開発ロードマップ」(経済産業省、平成26年12月)に、「海洋エネルギー利用」を「低コスト化・高効率化等の課題を解決すれば、将来的に分散型のエネルギーとして重要な役割を担う可能性がある」として、技術ロードマップを掲げています。離島向けの発電技術は、日本の未来のインフラを支えるものだと信じ、果敢に挑戦し続けたいと思います。

(※)循環水は、ひも状ミセル水という特殊な液体を使う。

(2021.7.2 interviewed by 國本行彦)



※「THE INDEPENDENTS」2021年8月号 - p2-3より

THE INDEPENDENTS 最新号


【2021年9月号】


(株)ONE ACT 浅野裕亮
RoleBank(株) 布目勝也
(株)OH YEAH  新元 翔大
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Ekuipp(株)  松本 悠利
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<知財インタビュー>
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