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(株)Acompany

2020-12-17 公開

<話し手>
株式会社Acompany
代表取締役 高橋 亮祐 氏
生年月日:1993年5月24日 出身高校:豊田北高校
名古屋大学在学中にエンジニアとして活動を始めたことをきっかけに、個人でのWEBアプリケーション開発や複数ベンチャーでのインターンを経て、2018年6月当社創業。これまでに、デジタルキー管理システムの開発、デジタルアセット管理プロジェクトへの参画などの開発実績やビジネスプランコンテストでの複数の入賞歴あり。2019年名古屋大学工学部物理工学科卒業。

【株式会社Acompany】
設 立 :2018年6月20日
所在地 :愛知県名古屋市中村区名駅1-1-3 JRゲートタワー27F 名古屋大学オープンイノベーション拠点
資本金 :3,000千円
事業内容:秘密計算に関連するシステムの開発販売導入支援

<聞き手>
弁護士法人内田・鮫島法律事務所
弁護士 鮫島 正洋氏(左)
1963年1月8日生。神奈川県立横浜翠嵐高校卒業。
1985年3月東京工業大学金属工学科卒業。
1985年4月藤倉電線(株)(現・フジクラ)入社〜電線材料の開発等に従事。
1991年11月弁理士試験合格。1992年3月日本アイ・ビー・エム(株)〜知的財産マネジメントに従事。
1996年11月司法試験合格。1999年4月弁護士登録(51期)。
2004年7月内田・鮫島法律事務所開設〜現在に至る。

鮫島正洋の知財インタビュー

市場黎明期の秘密計算技術におけるビジネスモデルと知財戦略


鮫島:複数企業間のデータ連携事例が増える中、プライバシー侵害や情報漏洩の問題が取り沙汰されています。データの保護と活用との間にジレンマが残る中、データを暗号化したまま計算処理することができる貴社の「秘密計算技術」は時代の要請に適ったものですね。


高橋:秘密計算技術には大きく2種類あり、当社はMPC(秘密分散ベース)の手法を採っています。NTTやNECが先行研究を進めていますが、特にNTTは基礎研究で世界レベルです。とはいえ、グローバルでも活用事例が未だ少ない黎明期で、最近になって実証実験が進んできている段階です。従来の方法では高い専門性と技術力が必要になるので、当社では秘密計算が誰でも手軽に使えるようなアプローチで開発に取り組んでいます。

鮫島:秘密計算自体は汎用的な技術かと思いますが、超大手企業と対抗していくには独自のポジションを築いていく必要があります。


高橋:NTTやNECは医療やガバメントなど重たい領域を対象としています。当社はマーケティングや位置情報などライトな領域を対象に、それら企業と活用へ向けたディスカッションを進めています。この領域は費用対効果が見えやすく新しい技術に前向きな経営者が多いので、我々のような若いスタートアップの強みであるスピード感や柔軟さを活かせることもポイントです。

鮫島:スタートアップはニッチトップをまず狙うのが大切だと私も考えています。対象市場が定まっていなければ特許も無駄撃ちになります。ちなみに貴社が対象とするライトな領域でも相応の事業規模は見込めるのでしょうか?


高橋:マクロな観点で言うと、パーソナルデータ分析の市場は約8,000億円でCAGR10%なので、仮にシェア1%でも80億円になります。秘密計算におけるユースケースを如何に早く創出できるかが重要になっているので、固有事例でのソリューションをいち早く確立できればグローバルでも勝負できます。そうなれば、国内と比較して10~20倍のマーケットが広がっており、早期にチャレンジしたいと考えています。

鮫島:日本が世界で勝てる可能性のある分野なのですね。市場黎明期で特許化する余白も多くありそうですが、知財戦略に関する取組みはいかがでしょうか?


高橋:秘密計算技術は1980年代から研究されてきており、そのエンジン部分は理論体系がオープンになっているため特許化は困難です。そのため、当社では固有事例に合わせた用途特許を押さえていくことを基本方針として考えています。この一年を目処に、どの領域でどういうソリューション開発に注力するか目星をつけていく計画です。

鮫島:知財戦略もビジネスモデルありきです。それに対して特許化する判断をどう行うかのプロシージャを構築することが何より重要になります。それがないために、多額の開発投資を行いながら資産としての知財が残っていないケースも散見されます。


高橋:SIerに一機能としてツール提供する協業モデルや、エンジンをオープン化して分析アルゴリズムをキット提供するモデルも可能性がありますが、これら選択肢と知財戦略をどうリンクするか悩ましいところです。最近は名古屋大学や名古屋工業大学からテック系スタートアップが多く生まれてきていますが、皆同様の課題を抱えています。

鮫島:テック系スタートアップはその特性上、多くの資金調達を必要とします。ベンチャーキャピタルは知財を重視し、またそれが企業価値にも直結しますので、対象市場の用途開発を行いながら特許対応しなければならない。これは容易ではありません。ビジネスインすると特許化できませんので、一つの目安としては事業開始の3ヶ月前には専門家に相談するのが良いでしょう。我々も名古屋には注目しており支援先も増えてきましたので、いつでも相談してください。本日はありがとうございました。


*対談後のコメント

高橋:テック系のスタートアップにとって知財戦略は事業の根幹につながる非常に重要な部分です。一方で、専門性が高い領域であるために、どのタイミングからどんな戦略を描いていけばいいのか?という部分の判断が難しいと感じています。それ故、僕も含めて頭を抱える方も多いのではと思っています。しかし、この対談を通じて、相談ベースのところから一緒に戦略を作っていただけるんだという大きな気付きを得られました。

鮫島:通常、セキュリティと利便性は相反するものであり、多くのユーザがこの問題に頭を悩ませてきた。秘密計算はセキュリティと利便性の両立を図るという意味で画期的な技術領域である。日本国内に存在する大手のコンペティターと棲み分けしてベンチャーらしい事業領域を確立すること、当該事業領域に固有の特許を取得していくことが、今後の成功のキーとなるであろう。


―「THE INDEPENDENTS」2020年12月号 P14-15より
※冊子掲載時点での情報です

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【2020年6月号】


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