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日本ベンチャーキャピタル株式会社

2020-04-23 公開

<奥原 主一 氏 プロフィール>
1992年東京大学工学部産業機械工学科卒。1994年東京大学工学系研究科情報機械工学修了。同年アンダーセンコンサルティング(現アクセンチュア)入社。大手メーカーにて最先端の技術コンサルティングに関与。1998年日本ベンチャーキャピタル入社。2008年取締役投資部長就任。2009年4月代表取締役社長就任。2019年6月より現職。

【日本ベンチャーキャピタル株式会社】
設 立:1996年2月1日
資本金:20億5000万円
本 社:東京都千代田区丸の内2-4-1 丸の内ビルディング34階
西日本支社:大阪府大阪市中央区今橋3-2-20 洪庵日生ビル2階
従業員:24名
事業概要:自らベンチャー企業を興し成功をおさめている事業家やベンチャー支援に熱意を持つ大手企業の経営者が創業メンバーとなり、これまでとは異なる支援型の本格的VCを目指して設立される。累計運用ファンド総額994億円、累計投資社数1,005社、累計投資金額785億円、IPO社数149社


<インデペンデンツクラブ正会員紹介>

NVCCの投資戦略~コロナショックでも不変な投資スタンス

日本ベンチャーキャピタル株式会社 代表取締役会長 奥原 主一 氏


■今回のコロナショックと2008年のリーマンショック時とを比較してどのように見ていますか?

あの時は最初に金融が止まり、ベンチャーキャピタル(VC)も地方から撤退していきました。今回も経済回復には最悪2-3年かかり、今後1年の間に資金調達できず事業継続を断念するベンチャー企業が増えるでしょう。段階的に出資を集めるキャピタルコール方式を採用しているVCは辛くなり、大企業CVCも撤退するところが出ると思います。

■多額の資金調達を行ってきた未上場ユニコーン企業はどうなるでしょう?

米国のVC史50年でもベンチャー企業が売上さえ伸びていればどれだけ赤字が拡大している状態でも資金調達できたのはこの4-5年だけです。時価総額1000億円超えるユニコーン企業はこれからが大変です。日本でも企業価値が高く評価されたAIベンチャーは株式市場で失速しており、相当厳しくなると思います。

■株価も大きく下がった今はベンチャー投資のチャンスだと思いますが。

この3年間は32、29、22億円と件数は変えず投資金額を抑えていました。VC失敗の要因は、株式相場が良い時に高い株価で投資をして、株式市場が悪くなり株価が下がった時に資金が枯渇している事です。私どもはシード・アーリー(ES)段階の投資が7割であり、株価変動のリスクはありません。ES段階で売上高倍率(PSR)平均7.8倍、売上ゼロのシード段階では時価総額2億円以下と抑えたバリュエーションでコンスタントに投資実行しています。

■去年のIPOは4社ですが投資パフォーマンスはいかがですか?

ESの段階から投資をしている企業で上場後20倍以上の倍率で売却できた企業が毎年の様に出ています。通常VCはIPO直後に大半の株式を売却しますが、私どもはIPO後もしつこく株式を保有して成長を見極めながら売却していきます。一方で私どもはIPOによる資金回収に依存していません。シードES時に特化したファンドでは、IPOが1社も無くても未上場段階での売却のみで、出資者に1.3倍以上でお返した例もあります(注:当該ファンドは運用中なのでこれからも回収額は増えると思います)。

■NVCCは産学連携にも力を入れています。

現在運用中のファンド総額337億円にうち産学連携ファンドが半分を占めています。京大、阪大、名大、同志社、京都ATR等との産学連携ファンドで193億円です。京大1号ファンドでは投資先の1/3がIPOするなど実績も出てきました。ただ産学連携ファンドはバイオ関連が多く回収には時間もかかるため、ファンド満期は10年にプラス延長期間3年と長くなります。

■最近増えている株式投資型クラウドファンディング(CF)についてどう見ていますか?

株式投資型CFについてネガティブな意見を持つ人もいますが、私どもはそこは全く気にせず株式投資型CFを利用する企業にも投資いたします。特にこのような資金調達環境が厳しくなる時には個人(エンジェル)投資家が必要だと思います。汗水垂らして自ら稼いだ金で投資する個人投資家は真剣で、上場を狙うのであればそういう人々と真摯に向きあう姿勢が経営者には大切です。

■投資手法も多様化していますが、どのようなスキームが多いですか?

シードES時は原則普通株で投資しています。バリュエーションが低い場合、投資家が少数の場合、スピード重視する場合にはシンプルなスキームで十分と考えています。ただ投資金額が大きい場合や時価総額が高い場合は種類株を検討します。投資の判断もそうですが、これしかダメと決めつけないで柔軟な対応を心掛けています。

■インデペンデンツクラブに期待する事を教えてください。

地方のベンチャー発掘に力を入れている点を評価しています。景気が悪くなるとベンチャー支援のイベントが少なくなるのでぜひ続けてほしい。北陸の自治体では地元出身のアントレプレナーにこだわらず東京からベンチャー企業を誘致する取り組みに力を入れています。インデペンデンツクラブにはそのような東京と地方を結ぶベンチャー支援活動に期待しています。

■IPO環境も厳しいですがベンチャー経営者へメッセージをお願いします。

市場の評価から逃げて未上場で資金調達を多額に行うユニコーン企業は幻になると思います。IPOを通じて市場の洗礼を受けながら早く成長したいという経営者が増えて欲しい。コロナショック前の良すぎた市場環境が調整され、ここから本物の経営者が生まれる事に期待しています。VCもキャピタリストもこの厳しい環境で逃げ出すことなく忍耐強く経営者を応援してほしいと思います。


※2020.3.25 文責:國本行彦

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