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浜松インデペンデンツクラブ

2019-07-01 公開

「浜松発ベンチャーの活性化に向けて」

池田 貴裕 氏(パイフォトニクス株式会社 代表取締役)

小原 靖明 氏(株式会社AGSコンサルティング 専務取締役)

勝尾 修 氏 (株式会社東京証券取引所 上場推進部 課長)

<モデレータ>秦 信行 氏(國學院大学 名誉教授)


■浜松のベンチャーを取り巻く概況について

秦:静岡県は東西に広く、県内でも地域によって風土が異なる印象です。静岡市を中心とした中・東部は比較的保守的である一方、浜松市を中心とした西部は革新的な産業が生まれる傾向が強いです。まずは起業家主導のベンチャーコミュニティ「Hamamatsu Venture Tribe」を発足された池田さんに、浜松周辺のベンチャー動向について伺いたいと思います。
池田:「Hamamatsu Venture Tribe」は、私や吹野社長(リンクウィズ(株))、渡邉社長((株)こころ)、小川社長((株)NOKIOO)、土井社長((株)SPLYZA)ら5名の起業家が中心になって2017年にスタートしました。浜松から本気で挑戦する起業家の横の繋がりを広げ切磋琢磨して浜松に新しい風を吹かせベンチャー・エコシステムを構築することを目的としています。参加者は19歳から60代まで、学生や大企業出身者など様々で、浜松市長の鈴木康友氏も出席し登壇起業家にエールを送ってくれています。
秦:池田さん自身は、光産業創成大学院大学(浜松市)を経てベンチャーを創業されました。光産業創成大学院大学は光技術を用いて新しい産業を創成することを目指した博士課程のみの大学で、2005年の創立以降、34社のベンチャーを輩出しています。
池田:浜松ホトニクスの研究員として2006年に留学したことが契機でした。私自身はビジネスに関する知識が全くなく半年間の売上はゼロでしたが、当時の理事長であった晝馬輝夫氏(浜松ホトニクス創業者)に叱咤激励され、起業から1年が経った頃に当社の主力製品である『ホロライト』を開発しました。『ホロライト』は小型軽量なキューブ型筐体から高い指向特性を持つ擬似平行光を発生できLED照明装置で、視認性の高い光パターンを形成できることが特長です。開発後に検査、演出、建築、道路、安全、芸術、観光、実験など多様な用途が見つかりました。最近では、工場でのフォークリフトなどの機械操作時に用いる安全確認用の照明として導入が進んでおり、量産モデルを投入しています。

■自治体による効果的な支援で地方からIPOを増やす

秦:浜松市は「日本一の起業家応援都市」を宣言し注目される存在になりつつありますが、地方ベンチャー全体の課題や方策について、IPOに知見のある小原さんからご意見いただけますか。
小原:東京とそれ以外の地方でまだまだ溝を感じます。浜松も例外ではありません。資金面では、地方銀行によるリスクマネーの供給が課題であると言われ続けていますが、独立系のVCやCVCが乏しい地域においては根本的に資金自体が不足していると思います。情報面では福岡ですら東京から体感で2年程度遅れている印象です。監査法人が各エリアに配置されている一方で、地方では証券会社で引受審査を行う人材が不足しています。
池田:起業家の立場としても情報不足を感じています。身近に上場を経験した人がおらず、一口にIPOといっても何を目的にどう進めていけばいいのか、どんな企業なら可能なのか、私も理解しきれていませんし、同じ悩みの地方ベンチャーは多いと思います。
勝尾:各地方自治体から有効な支援策を打つことが肝になると思います。マザーズ上場企業は2016年~2018年で160社超になりますが、売り上げは最高で622億円なのに対し最小で2億円です。さらに中間値は22億円となります。少ない売上でも上場できている会社について分析することで何か糸口が見つかるのではないでしょうか。そこには、身近でありながら"はっ!"とするようなビジネスモデルが潜んでいたりします。
秦:浜松市では、認定するVCの投資に協調して上限50,000千円(健康・医療関係事業 70,000千円)の交付金を出す「ファンドサポート事業」を今年度より開始し、市外VCの呼び水効果を狙っています。水面下で動きはあるようなので、これからに期待しています。

■浜松から海外に挑戦するベンチャーの輩出を目指す

秦:最後に、浜松ベンチャーのさらなる活性化に向けて注目すべきポイントを教えてください。
勝尾:最近では産学官に地域金融機関を加えた産学官金の連携が進んでいますが、ここ浜松ではさらにメディアとの連携も盛んな点が特徴です。「静岡ものづくり未来応援団」のように新聞やメディアが積極的に産学官の中に入っていくケースは全国的に珍しいので、浜松の特徴としてアピールすべきだと思います。
小原:静岡大学や光産業創成大学院大学をはじめとした大学発ベンチャーの動きにも注目したいです。世界レベルの技術と、地元の産業のポテンシャルが合致することで世界に通用する企業の創出を目指してほしいです。
池田:起業家や起業を志す学生には海外に積極的に出ていってほしいです。シリコンバレーに2週間滞在した際、日本の小ささを実感しました。若いうちに苦労をしてでも新しい環境に飛び込んでいくようなチャレンジ精神が重要だと思います。
秦:オムロンや日本電産といった日本有数のハイテク企業を輩出してきた京都では、マーケットが小さいからこそ早期から海外に注目したのだといいます。ものづくりやテクノロジーは言語を超えます。浜松でも同様に、東京を飛び越えていきなり海外に進出するような企業が出てくることに期待します。本日はありがとうございました。


※「THE INDEPENDENTS」2019年7月号 - P12-13より
※冊子掲載時点での情報です

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