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(株)ファイレスキュー

2019-04-18 公開

<聞き手>
株式会社AGSコンサルティング
専務取締役 小原 靖明 氏(写真左)
1985年明治大学大学院法学研究科修了。1989年当社入社。2000年IPO支援会社ベックワンソリューション設立、代表取締役就任。2007年合併に伴い、当社取締役就任。2012年3月常務取締役。2014年3月専務取締役(現任)

<話し手>
株式会社ファイレスキュー
代表取締役飯田 大貴 氏(写真左)
1978年5月山梨県生まれ。2002年摂南大学卒業後、大新東(株)入社、総合企画部配属。2005年グッドウィル(株)入社、人事部人事企画課配属。2007年西濃運輸㈱入社、新規事業担当。2013年(株)グレイアジア設立、代表取締役就任。2015年2月当社設立、代表取締役就任。

【株式会社ファイレスキュー】
設 立 :2015年2月12日
資本金 :31,645千円
本 社 :東京都台東区蔵前4-5-6
事業内容:消火用具及び消火剤に関する商品の販売および輸出入
URL :https://firesave.tokyo/firescue/

<特別対談>これからのIPOスタイル

人と環境に優しい消火剤を開発し世界の消火技術に革新をもたらします


■投てき型消火用具『FIRESAVE(ファイヤーセイブ)』

飯田:当社は独自の消火剤を開発し、投てき型やスプレー型の消火用具を製造・販売しています。投げる消火用具『FIRESAVE』は出火から2分間程度の初期消火に有効です。 木材、石油、電気設備全ての火災に対応し天井付近の炎まで立体消火が可能で、類似商品と比較しても高い消火性能を持ちます。
小原:開発に至ったきっかけを教えてください。
既存の消火器は、消火剤に環境に良くない物質が含まれる、使い方が複雑なために現場で使いづらいといった課題があるにもかかわらず、100年近く改良が進んできませんでした。このような業界の現状を改革すべく、私たちは高い消火性能と人体への無害化を兼ね備えた消火剤を開発しました。
小原:『FIRESAVE』は一般的な粉状の消火剤とは異なり、液体の消火剤を用いている点が特徴です。
飯田:従来の粉末消火器は一度噴射すると清掃にも手間がかかるため、誤噴射すると数百万円の損失に繋がるケースもあります。当社の消火剤は食品添加物を使って独自に開発した液状の消火剤であるため、人体・環境に優しく、後始末も簡単に行うことができます。

■高い性能を評価されグローバルに展開

小原:消火器の国内市場は500~600億円で、大手3社がシェアの約9割を占めています。だから本格的な販売を海外からスタートしたんですね。
飯田:海外でこれまでに約4万本を出荷しています。消火性能と環境性能の双方が認められたことで、日本の消火剤としては初めてヨーロッパでの認可を取得することができました。ロンドンの消防で試験的に使用された実績もあり、各国からの引き合いがあります。
小原:消火剤の製造はどこで行っていますか。
飯田:ベトナムに合弁会社を設立し、現地の工場での受注生産を行っています。今後は、未だ消火用具が普及していない中国やシンガポールをターゲットにアジア市場に向けた展開に注力していきます。中国での販売には国の認証が必要であるため、取得に向け準備を進めています。
小原:日本発の性能の高い消火用具として普及に期待できそうですね。海外での評価を獲得してから日本に逆輸入する形での展開も見込めるのではないでしょうか。
飯田:国内では消火器とメーカー協業を進めており、メーカーや提携商社のネットワークを活用した販売を考えています。現在の製品はあくまで補助的な消火用具ですが、協業によって新たな消火器を開発し、日本での認可取得を目指します。

■自動消火システムとしての拡大を目指す

小原:当面は国内外での消火用具としての販売で売上を伸ばすことができると思いますが、IPOを目指すにはそれ以上の展開が必要ではないでしょうか。
飯田:自動消火システムの中に当社の消火剤を組み込むことを検討しています。部屋をセンシングし、熱を感知するとミスト状で消火剤を散布、同時に消防にも連絡がいく仕組みです。スプリンクラーと類似した機能ですが、上下階や家財への被害を最小限にすることができます。
小原:これまでにもセンサーや見守りサービスへの展開に挑戦する企業を多数見てきましたが、本当に成功するのは根本的な商品化と販売力がきちんと備わっている一部の企業だけです。社内で開発を1から行うのはコストが大きすぎると思うので、協業先を見つけるべきだと思います。
飯田:家庭や店舗で邪魔な印象を持たれがちな消火器具をスマートに設置できるような新しい仕組みを生み出すべく、メーカーや警備会社との提携を進めていきます。
小原:貴社の消火剤の性能は世界的に評価されているものなので、まずは安定的な販路を確立することがポイントになると思います。その上で2020年頃からAIやIoTへの進出を本格化するのでも十分遅くないのではないでしょうか。海外を含めた今後の事業拡大を期待しています。本日はありがとうございました。


※「THE INDEPENDENTS」2019年4月号 - p22-23より
※掲載時点での情報です

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