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アットシグナル(株)

2019-04-11 公開

<話し手>
アットシグナル(株) 代表取締役社長 竹迫 一郎氏(右)
1959年生まれ。都立千歳高校出身。早稲田大学卒業。1983年住友精密工業(株)入社。ニューヨーク事務所長、SPTS(英国)取締役、創事業部長等を歴任。2017年3⽉当社設立に伴い⾃⼰都合退職、現在に⾄る。

<聞き手>
弁護士法人内田・鮫島法律事務所
弁護士 鮫島 正洋氏(左)
1963年1月8日生。神奈川県立横浜翠嵐高校卒業。
1985年3月東京工業大学金属工学科卒業。
1985年4月藤倉電線(株)(現・フジクラ)入社〜電線材料の開発等に従事。
1991年11月弁理士試験合格。1992年3月日本アイ・ビー・エム(株)〜知的財産マネジメントに従事。
1996年11月司法試験合格。1999年4月弁護士登録(51期)。
2004年7月内田・鮫島法律事務所開設〜現在に至る。

内田・鮫島法律事務所知財インタビュー

IT技術を活用して少子高齢化社会の未来に貢献



■立ち上げに関わった新事業をMBO

鮫島:竹迫さんは住友精密工業の新規事業開発の責任者として、今で言うところのIoT 事業に早くから取り組まれていましたね。

竹迫:鮫島先生にはその当時から知財戦略に関するアドバイスを頂戴したりしてお世話になっておりました。住友精密工業ではニューヨーク駐在や英国子会社再編のためのM&A、ベンチャーへの出資等の経験をさせてもらったので、それらを活かし、当時海外の最先端技術の無線ネットワークを活用したセンサネットワーク事業を拡大しようと和歌山に本社を置くM2Mテクノロジーズ社に資本参加して経営に携わる事になりました。

鮫島:その後なぜ、アットシグナル社として独立することになったのですか。

竹迫:親会社である住友精密工業がM2M社の事業から撤退する経営判断を下したため、同社で立ち上げた見守りシステム事業とセキュリティ事業、そして何より全国に広がるお客様や和歌山の従業員を守りたいという想いがありました。幸いな事に新会社設立と事業継承を進める期間は住友精密工業から相当な支援を受けられる事になり、私が事業責任者として独立する運びとなりました。

鮫島:高齢者向け見守りシステム『絆-ONE』などのセンサネットワーク事業やホームページ改ざん検知の事業も引き継がれた訳ですね。

竹迫:少子高齢化社会とインターネット社会のニーズをとらえながら、今後はM2Mテクノロジーズ社で培ってきたデータ通信技術と、クラウド活用ノウハウを生かした新規事業開発を進めます。2019年に新たにスタートした外出動向見守りシステム『絆-GPS』によって、少子高齢化社会での弱者見守りを強化していきます。GPSに内蔵した振動センサーによって外出等の移動の開始や予め設定した⾃宅や施設のエリアからの出入りを見守り者宛にメールで通知するサービスです。

■米国発の非侵襲性血糖値モニター技術を日本で展開

竹迫:私が役員を務めている米国KNOW Labs社では、非侵襲性生体モニター『UBAND(ユーバンド)』の開発を進めています。当社でKNOW Labs社への資本参加と事業提携を行い、将来的に日本市場での販売を行います。

鮫島:現在の侵襲性の血糖値モニターの市場規模は米国で約300億ドルに上ります。非侵襲性センサーのニーズもかなり大きいと推測されるのではないでしょうか。

竹迫:『UBAND』は、LEDを光源とした独自の技術によって、バンドを巻くだけで消費カロリーや血糖値を測定することができ、侵襲性のモニターと比較しても遜色のない高い精度を誇ります。LEDを用いた測定技術は米国で特許が認められたため、まずはFDAの認定を取得して米国での個人向けの販売からスタートします。

鮫島:日本では医療機器認証などに相当な手間がかかるので、米国からのスタートは適切な判断だと思います。

竹迫:ご指摘の通り、日本の医療機器認証取得は当社の様なベンチャー企業には荷が重いので、あくまで家庭向けのヘルスマネジメント器具として当社がKNOW Labs社から独占販売権を獲得し、販売を進める計画です。

■見守りシステムからヘルスケア領域に進出

竹迫:当社では2020年をめどに外出動向見守りシステム『絆-GPS』の機器を用いた電動車いす向けのGPS測位システムの開発を進めます。続いて2021年からは、KNOW Labs社の血糖値モニターの販売を国内で開始する予定です。

鮫島:海外企業の知財を有効活用するためにも、資本参加によって関係性を深める事は重要な戦略になります。2社間のヘルスケア領域でのシナジーにも期待できると思います。

竹迫:他社との提携も視野に入れ、両社の技術を活かしたIT社会と少子高齢化社会の双方に関わっていくソリューションの提供を目指します。

鮫島:血糖値モニターの普及が進めば、IPOも自ずと見えてくるのではないでしょうか。今後の展開に期待しています。本日はありがとうございました。



*対談後のコメント

【竹迫】鮫島先生には前職で事業開発関連の業務を担当している頃から知財に関する様々な事柄のご相談にのって頂いておりました。当時、私自身のみならず所属する企業でも『知財戦略』という発想すら存在せず、先生に会社で知財講演会をお願いした事もあります。実際に自分で会社を立ち上げてみると、技術特許に限らず広い意味での『知財』が、結果として多くの場合に事業(あるいは会社)の生殺与奪権を握る可能性に行き当たります。当社の様な事業でデータを収集/活用する企業は、事業規模の大小にかかわらずこの辺りをしっかり意識するべき事を先生との対談を通じて改めて認識しました。有難うございました。
【鮫島】見守りシステムと非侵襲型血糖値モニターという一見異質な二つのビジネスを展開しており、いずれも競合が少なくはない分野であるが、これらの組み合わせによるシナジー効果を投資家に対して説得的に説明することが今後の資金調達のキーとなる。同様に、そのシナジーを象徴する技術に関して知財化ができると、バリュエーションアップにつながるのではないだろうか。

(2018.3.4)


―「THE INDEPENDENTS」2018年4月号 P24-25より
※冊子掲載時点での情報です

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【2019年10月号】
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