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(株)Photosynth

2019-02-01 公開

<話し手>
(株)Photosynth 代表取締役社長兼CEO 河瀬 航大氏(右)
1988年鹿児島生まれ。鶴丸高校出身。筑波大学理工学群卒業後、(株)ガイアックスに入社。ソーシャルメディアの分析・マーケティングを行う。2014年当社設立、代表取締役社長就任。「Akerun入退室管理システム」を主軸としたIoT事業を手掛ける。経産省が所管するNEDO公認SUI第1号として15億円を調達するなど、IoTベンチャーの経営を担う注目の若手起業家。筑波大学非常勤講師。

<聞き手>
弁護士法人内田・鮫島法律事務所
弁護士 鮫島 正洋氏(左)
1963年1月8日生。神奈川県立横浜翠嵐高校卒業。
1985年3月東京工業大学金属工学科卒業。
1985年4月藤倉電線(株)(現・フジクラ)入社〜電線材料の開発等に従事。
1991年11月弁理士試験合格。1992年3月日本アイ・ビー・エム(株)〜知的財産マネジメントに従事。
1996年11月司法試験合格。1999年4月弁護士登録(51期)。
2004年7月内田・鮫島法律事務所開設〜現在に至る。

内田・鮫島法律事務所知財インタビュー

スマートロックシステムで入退室管理から働き方改革までをサポートする



■後付け型スマートロック『Akerun Pro』を活用したオフィス向け「Akerun入退室管理システム」

河瀬:当社では「Akerun入退室管理システム」と、付随するスマートロック『Akerun Pro』の開発・販売を行っています。「Akerun入退室管理システム」の機器である、『Akerun Pro』は世界初のNFC対応の後付け型スマートロックです。既存のドアに貼り付けるだけで、スマートフォンやICカードでドアの開閉を行うことができます。さらに、ウェブの管理画面によって第三者への鍵の発行や利用履歴の確認が可能です。

鮫島:錠の部分とドアの開閉センサー、ICカード読み取り用の機器は全てBluetoothで通信しています。セキュリティの強度が重要になります。

河瀬:世界で最も強固な暗号化規格の一つであるAES256方式を用いておりセキュリティレベルは極めて高度です。定期的に第三者機関によるハッキングのテストを実施していますが、これまでに一度も破られたことはありません。

鮫島:物理的な鍵は一度人の手に渡ってしまえば複製されるリスクがあります。一方スマートロックなら管理画面から任意の日付や時間に限って権限を付与・削除できるため、特定多数の人間が出入りするオフィスではよりセキュアかつスマートに鍵の管理ができますね。


■改良を重ねて辿り着いたシンプルなプロダクト

河瀬:サムターンとの接続部分は、アタッチメントパーツを組み合わせることで9割以上のドアへの取り付けが可能な対応性を実現しており、この後付け機構に関する特許を2件権利化しています。IoT通信・認証関連の特許やスマートロックシステム関連特許は現在出願中です。

鮫島:一見シンプルなプロダクトに見えますが、ここまで到達するのに相当の改良があったんですね。

河瀬:『Akerun Pro』を含むすべての機器はバッテリー駆動であるため、Bluetooth通信についてもバッテリーの消耗を抑えつつドアの開閉をタイムラグなくスムーズにできる絶妙な強度を目指しました。

鮫島:スマートロック業界に参入する企業は年々増加していますから、通信技術に関しても権利化を進めるべきだと思います。専門知識のないベンチャー企業では、特許をどの範囲まで取得すべきなのか、それによってどれほどのリターンがあるのかがわかりづらく、知財戦略を後回しにしがちです。だからこそ私たちはベンチャーの限られたリソースの中でクオリティをブラッシュアップし、有効活用するためのコンサルティングを行っているんです。


■データを活用したビジネスモデルの構築

鮫島:顧客接点に関するデータしか保有していない企業と比べて、貴社のようにそのデータを収集・活用できるハードウェアを開発している企業はより競争力があるように思います。そういうデータを持っている企業とアライアンスをして、『Akerun Pro』の価値をいかに向上していくかが重要になると思います。

河瀬:最近はAPIを活用した外部サービスとの連携を進めています。エアコンや照明など、オフィス機器との連携は今後より強化していきたいと考えています。

鮫島:国内展開にめどが立った後は、中国や台湾など、アジア圏への進出も見込めるのではないでしょうか。

河瀬:中国には既にスマートロックの競合企業が多数ありますが、後付け型を販売している企業はほとんどありません。価格で勝負するのではなく、日本発の高度なセキュリティシステムとして売り出していきます。

鮫島:ブランディングによる差別化と、国際特許出願による技術の保護は早めに進めておくべきだと思います。


■新しい鍵の文化をつくっていく

鮫島:自動車やロッカーなど、ドア以外の鍵への広がりにも期待ができそうですね。

河瀬:今後物理的な鍵は減少し、最終的にはなくなると思っています。あらゆる鍵が電子錠へ転換していく中でどこまで進出できるかが勝負です。

鮫島:現在はハードウェアを中心としたビジネスモデルですが、データをどのように活用するかがIPO後の事業拡大のポイントになると思います。その際はビジネスモデル特許の取得も検討してみてください。本日はありがとうございました。



*対談後のコメント

【鮫島】スマートロックは多くのプレイヤーが参入する分野であるが、同社の圧倒的な強みはBtoBにあるということである。そうだとしたら、それに対応する知財戦略を観念する余地は十分にあり、それが同社のバリュエーションを飛躍的に高めることにつながるのではないかと考えた。日本発のスマートロックをビジネスモデルとともに、中国以外の海外へ展開するスピードも今後の鍵となりそうである。
【河瀬】鮫島先生とお話して、改めて知財の重要性を考える貴重な機会となりました。テクノロジーベンチャーにとって、技術による障壁を作り出し、知的財産をしっかり守っていくことは大変重要な戦略だと考えています。長期的な目線でIP戦略を展開しているベンチャー企業は少ないように感じますが、私たちは世界初の後付型スマートロックを開発した会社として、もっと特許を有効活用していきたいと思いました。

(2018.12.3)


―「THE INDEPENDENTS」2018年12月号 P22-23より
※掲載時点での情報です

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