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第292回事業計画発表会講評

2017-12-08 公開
早稲田大学
名誉教授 松田 修一

早稲田大学
商学博士 松田 修一 氏

1943年山口県大島郡大島町(現周防大島町)生まれ。
1972年早稲田大学大学院商学研究科博士課程修了。
1973年監査法人サンワ事務所(現監査法人トーマツ)入所、パートナー。
1986年より早稲田大学に着任し、ビジネススクール教授などを歴任。日本ベンチャー学会会長、早大アントレプレヌール研究会代表世話人も務める。2012年3月教授を退官。ウエルインベストメント㈱取締役会長
特定非営利活動法人インデペンデンツクラブ代表理事

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第292回事業計画発表会講評

bacoor(株)、元気でんき(株)


No.817 bacoor株式会社(代表取締役 奥田 雄馬 氏)

奥田氏はクラシックギタリストとして関西を拠点に活動中です。同時にシステムエンジニアとしての経験を積んだ後、ブロックチェーンの技術をビジネスに適用し、取引の透明性を技術で発展させるために、イーサリアムのもとで暗号通貨を管理するウォレットアプリ(HB Wallet)のシェア拡大を目指し、資金調達をする起業家を支援することを目的に、2017年2月に設立したばかりです。当面は認知度を高め、人材投資のための自社の資金調達を目的としています。HB Walletの認知度を高めるための課題を3点あげるとすると次の通りです。

①事業領域の可能性と絞込み

独自通貨を管理するHB Walletを開発し、BtoBやBtoC向けのブロックチェーン応用サービス、決済サービス、取引所の運営まで視野に入れた事業領域を考えています。しかし、各領域に競合会社があります。独自通貨の開発コスト・管理に見合う収益モデルを実現するには、成長ステージのどの段階で、いかなる事業領域に進出するかの優先順位を決め、少ない経営資源の有効活用が必要です。

②開発拠点をベトナムに置く優位性と競争力

親日国家ベトナムに開発拠点を持ち現地スタッフ・エンジニアを採用・教育し、独自通貨の発行や流通・管理アプリの開発のコストの低減を図っている優位性が現状ではあります。しかし、ブロックチェーンを活用したビジネスが始まったばかりです。若い上昇志向の強いベトナム人のエンジニアに長期にわたり開発力を発揮していただく、専門集団の管理能力をどのように高めていくか重要になります。

③認知度を高めるためのギタリストの優位的活用

創業者3人の一人である奥田氏はギタリストです。BtoCビジネスに事業認知を高め、一気に利用者を拡大するために、ギタリストという音楽家活動が大いに貢献する可能性があります。音楽家やクリエイターに対する購買型クラウドファンディングのモデルとなり、シンパやファンのコミュニティの世界でNo.1となれば、単なる資金調達の手段だけではなく既得権益でがんじがらめの音楽業界の情報産業インフラの足掛かりにもなれます。


No.818 元気でんき株式会社(代表取締役 河口 エレキテル 氏)

中学時代から電気店でアルバイトをし、2002年に電気工事事業で起業しました。徐々に事業内容を拡大し、省エネ事業化で拡大しました。2014年から電気機器のアフターケアは、メーカーに依頼し、時間とコスト(無償期間後)がかかります。家屋の取り壊しや大改修で、最後に残るのがエアコンで、多くがスクラップになっていることに気づき、中古エアコンに特化したWebサイトを立ち上げ、中古エアコンの買取・販売のリユース事業を拡大中です。現在、名古屋のリユース工場では、身障者の方々を雇用し、社会貢献をしています。当面の事業規模を30億円に置き、5年後にIPOを目指していますが、社会ニーズに対応した規模拡大には、次の課題を解決する必要があります。

①着実な事業拡大と物流コストとの関係

現在名古屋を中心にした事業展開ですので、問題は顕在化していませんが、リユース事業には集荷と再生、在庫、配送という工程のトータルコスト管理が重要になります。特に集荷・配送という物流コストが経営を圧迫してきます。現在インバウンド急増とオリンピック需要に支えられていますが、2020年後の成長鈍化時代に対応した物流コスト管理を徹底してください。

②リユース工場の拠点化手法

中古エアコンが若干の補修で、あるいはそのままで輸出される可能性があります。当社にとって、集荷ができなくなることが最大のリスクです。中古エアコンの高品質・3年保証・豊富な在庫量が顧客にとって3つの安心理由になっています。リユース・解体部品工場の質の高さを意味しています。規模拡大に対応し、集荷を容易にし、コストを抑えるために、国内最適地工場、連携サテライト方式の可能性等アウトソーシング活用を今から検討する必要があります。

③日本の家電メーカー・家電量販店との協業

中古エアコン市場が魅力あると判断すると、メーカーが直接出てくる可能性があります。メーカーやサプライチェーンの家電量販店等にとって、自社で内製事業化するよりも圧倒的に安価・安心なプラットフォームとして活用できる不可欠なインフラとなる必要があります。現在の規模では、作業を先輩が後輩に教えることで可能でしょうが、買取・販売でのWebスキルを、社内リユース工場の作業や社内管理のWeb化に導入し、エアコン以外の家電製品を扱えるように期待します。


2017年11月6日インデペンデンツクラブ月例会 東京21cクラブにて

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