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第286回事業計画発表会講評

2017-11-10 公開
早稲田大学
名誉教授 松田 修一

早稲田大学
商学博士 松田 修一 氏

1943年山口県大島郡大島町(現周防大島町)生まれ。
1972年早稲田大学大学院商学研究科博士課程修了。
1973年監査法人サンワ事務所(現監査法人トーマツ)入所、パートナー。
1986年より早稲田大学に着任し、ビジネススクール教授などを歴任。日本ベンチャー学会会長、早大アントレプレヌール研究会代表世話人も務める。2012年3月教授を退官。ウエルインベストメント㈱取締役会長
特定非営利活動法人インデペンデンツクラブ代表理事

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第286回事業計画発表会講評

(株)インターパーク、シンクランド(株)、(株)セツロテック


No.803 株式会社インターパーク(代表取締役 船越 裕勝 氏)

船越社長は多くの事業経験をしながら、2001年にWEBシステム開発・保守、WEBサイト構築の会社を、札幌市で設立しました。現在見込み客顧客管理専用サービス「サスケ」をクラウドサービスで提供する事業で、着実に成長しています。さらなる成長のために、次の諸点を配慮する必要があります。

①受託開発からシステム開発へ

大口の受託のとれる受注開発から、自らの自社製品システム開発に転換しようとしています。受注により獲得したスキルを活用したシステム開発・販売に転換しないと安定した成長が望めません。開発プログラムが固有の言語を使用していますが、参入障壁はあっても若手開発者の養成も含め言語の切替えを決断すべきではないでしょうか。

②名刺管理を起点に営業支援サービスへ

サスケは、営業マンにとっては利便性の高い内容になっていますが、営業全般の支援サービスからすると単なるパーツ提供になってはいませんか。営業支援サービスの視点から観ると、多くの競合会社があります。システム開発の品ぞろえを検討しましょう。

③AI活用したマーケティング支援への脱皮

提供するシステムから得られるデータの加工を情報として販売する、マーケティング支援まで行うとAIの活用は不可欠です。北海道大学との共同研究を推進し、AI関係のベンチャーとの連携の可能性を探る必要があります。


No.804 シンクランド株式会社(代表取締役 宮地 邦男 氏)

宮地社長は、大手企業の実体験を通して、千葉大学の光渦レーザー技術で「生体吸収材料による無痛ホローマイクロニードル」と出会い、2014年横浜市で、光学・電気技術を用いた医療機器・検査測定機器などの製造販売の事業を立ち上げました。

①医薬品医療機器総合機構(PMDA)相談と開発プロセスを

世界の糖尿病患者は急増しています。蚊の針と同等のマイクロニードルで、痛みの緩和、生体吸収で医療廃棄物不要という優位性があります。糖尿病患者に福音です。量産技術の確立を急ぎ、医療機器認定に向けてPMDA相談をし、早期上市を目指してください。

②技術を使った参入事業の優先順位の変更を

注射の痛みの緩和への挑戦には、無針注射を含めて多くの競合技術があります。マイクロニードル領域では、許認可の厳しい医療用注射針よりも、美容用注射針から事業化する計画ですが、競争激化業界ですので、一気に医療用に挑戦しないと、美容用事業の価格競争に巻き込まれ、医療用に進めない可能性があります。

③知財戦略の再構築と製造アライアンス

多くの大学でそうであるように国内特許を取得しても、主要国でのPCTを申請していません。この技術を世界で展開できない可能性がありますので、糖尿病患者の多い国を中心に特許出願を急ぐ必要があります。周辺技術の知財取得は、大学かベンチャーかを明確にする必要があります。また、量産技術を担ぎ長期量産できるメーカーを決定しつつ、ファブレス事業化か、ライセンスビジネスにするのかによって資金計画が全く異なります。


No.805 株式会社セツロテック(代表取締役 竹澤 慎一郎 氏)

竹澤社長は、大学でPh.Dを取得しながら、研究室のゲノム編集技術(受精卵エレクトロポレーション法)で、ゲノム編集マウスを製作し、疾患モデル動物を製作し、創薬支援をするために、2017年徳島市で竹本龍也助教と共に会社を設立したばかりです。多くの可能性がある技術で、数年間で20億円程度の資金調達を考えていますが、次のような課題を解決する必要があります。

①疾患モデルマウス製作とビジネスモデル

会社の現在の目的は、ゲノム編集受託サービスであるが、創薬会社向けに疾患モデルマウスのライブラリーをどの程度保有し受託サービスを開始するのか、創薬会社から特定疾患モデルマウスの入手を取得された場合コピー防止をどうするのか、長期に儲けるビジネスモデルを明確にする必要があります。

②多様な活用領域への展開の課題

当社のゲノム編集技術は、ブランド家畜をつくるのにも活用されます。より市場の大きいブランドブタ製作に、研究室の興味が移っています。医療用途から農業用途・畜産用途に可能性を求めて事業領域を拡大し、中途半端に終わった研究主導ベンチャーは多々あります。社長に付託される使命は何かを明確にしなければいけません。

③知財集積の確立

ゲノム編集の基本特許はMITにあり、周辺特許が徳島大学にあるという知財分布で、ベンチャー企業とは通常実施権であると理解しました。NEDOのSUI等を活用し同様の技術を活用した競合ベンチャーに対する参入障壁を構築し、新規特許申請時にPCTの申請も同時に行い、補助金の範囲でこれができるように予算申請の段階で明示する必要があります。


2017年10月2日インデペンデンツクラブ月例会 東京21cクラブにて

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