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経営に資する知財活動(3)

2017-07-21 公開
弁護士法人 内田・鮫島法律事務所
弁護士/弁理士 高橋 正憲

弁護士法人 内田・鮫島法律事務所
弁護士/弁理士 高橋 正憲 氏

2004年北海道大学大学院工学研究科量子物理工学専攻修了後、(株)日立製作所入社、知的財産権本部配属。2007年弁理士試験合格。2012年北海道大学法科大学院修了。2013年司法試験合格。2015年1月より現職。

【弁護士法人 内田・鮫島法律事務所】
所在地:東京都港区虎ノ門2-10-1 虎ノ門ツインビルディング東館16階
TEL:03-5561-8550(代表)
構成人員:弁護士25名・スタッフ13名
取扱法律分野:知財・技術を中心とする法律事務(契約・訴訟)/破産申立、企業再生などの企業法務/瑕疵担保責任、製造物責任、会社法、労務など、製造業に生起する一般法律業務
http://www.uslf.jp/

経営に資する知財活動(3)

他社に先に商標登録されていたら?


1.今回のテーマ

 貴社(A社)が商標を登録しようとして調査したところ,既にB社が商標登録していたというケースは少なくありません。このような場合,何らの措置もとらずに,貴社が商標出願をすると,B社の登録商標に基づいて,貴社の出願は拒絶され,権利を取得することはできません。しかし,このようなケースでもすぐに諦めることはありません。 場合によっては,貴社が希望の商標を権利取得する途が残されています。これを実現する,典型的手段の一つが「不使用取消審判」となります。今回は,この不使用取消審判制度について,請求する際の留意点とともに説明します。

2.不使用取消審判とは

 不使用取消審判とは,商標権者が継続して3年以上,登録商標を指定商品・役務に使用していないとき,第三者がその登録の取消を求めることができる審判です(商標法第50条)。

【不使用取消審判の要件】
①商標権者等(使用権者を含む)が登録商標を使用していないこと
②継続して3年以上日本国内で使用していないこと
③指定商品役務に関して登録商標が使用されていないこと

 この制度は,長期間使われていない商標は,登録を維持して保護する価値がなく,むしろ他人の商標選択の余地を狭めていることから認められている登録商標の取消制度です。

3.審判請求する際の留意点

 (1)使用状況の調査
審判請求には相応の費用を要しますので,審判請求前には,取り消しを求める登録商標が不使用か否かについて,事前に調査を行うことが肝要です※1 。インターネットなどの公知情報を用いる調査や,専門業者を用いた調査を行うことが一般的です。どの程度調査を行ってから審判請求するかは事案に応じた判断となりますので,事前に専門家にご相談いただくのがよいかと思います。

(2)出願自体は行っておくこと
 不使用取消審判を請求すると言っても,自社出願をすることを忘れてはいけません。不使用取消審判は,既存の登録商標を取り消す効力を有するだけで,出願日は現実に出願を行わなければ確保できないので,第三者に商標を先取りされないためにも,自社出願自体は行っておく必要があります。

4.さいごに

 今回は,不使用取消審判を「請求する側」の視点から解説しました。希望する商標に対し,他人の登録商標が存在していた場合でも,すぐに諦めるのではなく,取り消すことができないか検討してみましょう。
 一方,商標権者は,登録商標を使用していると思っていても,その使用の仕方が誤っている場合には,この審判を請求されて取り消されてしまう場合もあります。そこで,次回は不使用取消審判によって登録商標が取り消されないための留意点について解説します。

※「THE INDEPENDENTS」2017年7月号 - p26より

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