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第266回事業計画発表会講評

2017-04-14 公開
早稲田大学
名誉教授 松田 修一

早稲田大学
商学博士 松田 修一 氏

1943年山口県大島郡大島町(現周防大島町)生まれ。
1972年早稲田大学大学院商学研究科博士課程修了。
1973年監査法人サンワ事務所(現監査法人トーマツ)入所、パートナー。
1986年より早稲田大学に着任し、ビジネススクール教授などを歴任。日本ベンチャー学会会長、早大アントレプレヌール研究会代表世話人も務める。2012年3月教授を退官。ウエルインベストメント㈱取締役会長
特定非営利活動法人インデペンデンツクラブ代表理事

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第266回事業計画発表会講評

(株)グローバルトラストネットワークス、軒先(株)


小規模の駐車場の空中権をビジネス化し、第一部市場にIPOしたフィル・カンパニーの能美社長の基調講演は、アイディア先行の企画ビジネスを不動産活用の高収益商品に仕上げたプロセスを明快に説明いただきました。第266回事業計画発表会の2社とも不動産関連サービス事業で成長を目指している会社で、信用を積み重ねてきた会社という共通項が明確です。

No.758 株式会社グローバルトラストネットワークス(代表取締役社長 後藤 裕幸 氏)

外国人留学生が日本で部屋を借りることに保証人が必要であるということから、外国人専門の賃貸住宅の保証人をビジネスとしてスタートしたのが2006年です。業績も着実に成長し、現在外国人学生が多く在籍する38大学と代理店8,000店と連携しています。保証業務のビジネスモデルは、賃貸住宅の場合には月額賃料の50%(入居時)+年10,000円の会費収入で成り立ち、学生からの徴収はありません。近々のIPOを目指していますが、さらに次のような課題を解決する必要があります。

①与信管理システムの精度アップを

日本で唯一の外国人専門の保証システムで、言語、属性、地域に依存しない与信システムを確立しています。与信を与えることについては、家族に関するディープな情報をすべて把握し、ほとんど貸倒れのない実績を持っています。従来韓国や中国の中心から、アジア・アフリカまでも外国人の対象を拡大するときリスクが拡大しますが、着実に精度を高めてほしいです。

②保証ビジネスから情報活用型ビジネス化へ

不動産賃貸保証という「居住」から、「仕事」の仲介、「通信」サービス、さらに「金融」サービスという外国人留学生の生活サポート全体に事業領域を拡大してきました。保証を通して、留学生に関する多くの情報を把握し、国内での学生生活・アルバイト・就職という彼らのキャリア形成に深く関与して、すべて自前主義で事業を着実に拡大してきました。IPOを通過点に、留学生情報を横展開したビジネスで、自前主義の進化を期待します。

③「日本に来てよかった」と思う能力ある留学生のインフラに

日本が少子高齢化社会を迎え、大学の入学枠の定員割れで多くの外国人留学生を迎えざるをえません。現在、日本の大学を卒業した留学生のほとんどが日本で職を得ることができません。ただし、若手労働力の不足から、日本でその能力を発揮し、「日本に来てよかった」と思うインフラになることを期待します。


No.759 軒先株式会社(代表取締役 西浦 明子 氏)

ソニーで海外向けAV機器のマーケティング、販売企画、新規市場開拓、ローカライズ商品企画等に従事していましたが、妊娠を機に2008年に起業し、軒先.comサービスを開始。スペースシェアサービスの企画運営を展開しています。土地所有者の持つ空きスペースを無料でネット掲載し、利用された場合にのみサービス利用料35%を徴収するのが収益モデルです。在庫を抱えるリスクがゼロのため、非常に高い収益性を生み出し、5年後にIPOを目指していますが、次のような課題を解決する必要があります。

①注目のシェアードビジネスであるが強固な参入障壁を

モノを持つから使用するシェアードビジネスが急激に拡大してきました。小規模な空きスペース(デッドスペースやアイドルタイム)に特化し、短期駐車場利用者とのWebマッチングビジネスを日本で初めてスタートしましたが、世界的にも同様なビジネスが急拡大していることもあり、日本の駐車場利用ビジネスの大手も参入してきました。先行優位性を活かして、単独では限界のある不動産事業者と連携し、利用者にとっては黒子に徹する情報産業に徹することによって、強固なプラットフォーム事業を展開することが重要です。

②土地所有者周辺の近隣との円滑な関係性を

従来活用困難であると思われていた小規模スペースの活用であるがゆえに、利用者の近隣とのトラブルを防ぎ、リスクを補てんし、軒先を利用する多くのファン・シンパづくりが重要です。大型イベント参加者への駐車場確保サービスや損害につき保険適用を開始し、広域近隣との円滑な関係性をWin-win連携で構築し、市場成長期に勝ち残っていただきたい。

③核分裂しないしなやかな社内組織の構築を

会社組織は小規模であり、最終利用者が個人であるが、連携先は大手企業です。決して参入障壁は高くありません。連携先が常に活用せざるを得ない経験値データベースを、AIやビッグデータを活用して精度を高め、事業拡大期に足腰の強い核分裂しない、しなやかな社内組織を構築することを期待します。



2017年3月6日インデペンデンツクラブ月例会 東京21cクラブにて

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