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2017-02-24 公開
フューチャーベンチャーキャピタル(株)
Future Venture Capital Co., Ltd.
代表取締役社長 松本 直人
Matsumoto Naoto

1980年3月生。大阪府立三国丘高校卒業。神戸大学経済学部卒業後、2002年新卒採用によりフューチャーベンチャーキャピタル株式会社入社。ファンド企画、募集からベンチャー企業への投資実行、育成支援まで、VC業務全般を経験。2011年取締役就任、2016年1月より現職。


「リスクマネー倍増計画」

■ 日本のVC産業が大きく発展しないのはなぜか

それはベンチャーファンドのリターンが低くて不安定だからです。直近10年間のIPOでの平均年間VC回収総額は504億円(IPO平均70社×初値90億円×持株比率20%×カバー率40%)と推定されます。一方、日本のM&A回収総額は124億円(IPO80%:M&A20%)と推定されます。合計630億円が日本のVCの平均年間回収総額になります。630億円しかリターンがないのにそれ以上のリスクマネーが投入されるとロスになります。結果、日本のVCは不安定な国内IPO環境に依存しておりリターンが低くなっています。国内VC投資金額は年間740億円で米国の20分の1規模です。世界と比べて日本の起業率は格段に低い一因もそこにあります。そして東京オリンピック後のグランドデザインがない中で、2015年をピークに国内IPO市場は縮小していくと予想されます。そのような環境下でVCが成長するためにはIPOに依存しない投資回収方法を確立する必要があり、FVCとして2つの解決方法を考えました。

■ 解決方法① 取得請求権付優先株式による投資手法

我々FVCでは、地域金融機関と共に創業期のベンチャーへの投資に特化した創業支援ファンドを設立し、現在月5社のペースで投資を実行しています。2012年に設立した「もりおか起業ファンド」では既に5社の投資回収を行い、全て元本以上で回収、うち3社は2倍で回収できています。それは取得請求権付優先株式による投資手法を開発したからです。これは配当原資による自己株式取得方法によって、IPOしなくても企業の成長に応じた回収が可能になります。議決権を調整することで創業期の企業の経営権に配慮した投資も可能です。

■ 解決方法② 海外ビジネス展開支援による企業価値向上

日本のベンチャー企業のM&Aでグッドエグジットが少ないのは、日本のベンチャー企業のビジネスのほとんどが国内中心で、国内市場は人口減少により縮小するためM&A時の企業価値が低くなるからです。そのため、国内ベンチャー企業のグッドエグジット実現には海外ビジネス展開の支援による企業価値の向上が必要だと考えました。そこで昨年末に海外展開およびM&A待機資金として約28億円を資金調達し、米国最古のエンジェルネットワークであるRVCと提携しました。コロラド州に現地法人「FVC Americas」を設立してコワーキングスペース「FVC Mesh」を開設しています。海外でベンチャービジネスを成功させるためには、①インナーサークルに入る、②現地でビジネスするために必要な教育を受ける、③現地のリソース(人・モノ・カネ・ネットワーク)を活用する、④権利・契約関連への投資は惜しまない、事だと考えています。現在はインドでの調査事業を開始しており、アジアでの海外支援機能も強化していきます。

■ 日本全国に創業投資インフラを構築

我々は全国10か所の地方創生ファンドを組成しています。これまでに50社を超える創業期のベンチャーへの投資を実施しましたが、幸いに未だデフォルトは0件です。目利きのポイントは「共感」「感動」を得る事業かどうかにあります。そのような企業の経営者は、思いが強い、モチベーションが高い、決してあきらめない。さらに金銭欲求ではなく自己実現欲求の強い優秀な人材が採用できる。商品・サービスを支援者があらゆるチャネル、媒体で広めてくれる。モノ売りではなくコト売りになるため高い価格設定が可能になる。従って創業期でも成長可能性が高く、展開スピードが早くなります。今後は弊社の創業投資機能及びノウハウを全国の地域金融機関に提供(FC化)し、1金融機関あたりの年間投資10億円、FCとなる金融機関数100社、年間リスクマネー1000億円を達成する事で国内のリスクマネーを倍増させたいと考えています。京都で誕生したFVC(Future Venture Capital)は、100年つづく「のれん」をご一緒に、をコンセプトに、これからは「Future Value Creator」としてVC業界の変革を目指します。

―2017年1月23日インデペンデンツクラブ月例会(丸ビルコンファレンススクエア)にて

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(株)バイオーム 藤木庄五郎
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