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リンクウィズ株式会社 吹野 豪

2016-09-01 公開

【吹野 豪 略歴】
1982年8月13日生まれ。県立浜松南高校出身。
2006年4月 パルステック工業入社、新規事業開発担当
2008年4月 Mattel Inc Europe Marketing Division入社
2012年6月 ㈱アメリオ 取締役
2015年3月 当社設立、代表取締役就任。


【リンクウィズ株式会社 概要】
設 立:2015年3月26日
資本金:7,000千円(株主:経営陣100%)
所在地:静岡県浜松市北区初生町352-5
事業内容:産業用ロボット向けスマート化システムの開発販売

<起業家インタビュー>

リンクウィズ株式会社 代表取締役 吹野 豪 氏

「ロボットの「チョット使いにくい」を変えるソフトウェアを提供します」


産業用ロボット市場において人手に頼っていたティーチングを
自動生成するソフトを開発。3DCADシステムのエンジニアが
集積するモノづくり伝統の地、浜松出身の起業家。

事業コンセプトについて教えてください。

3D(三次元)CADで設計されたモノはパソコンの中では寸分の誤差もなく出来上がります。しかし現実は多くの場合、各パーツに誤差がありモノづくりはそのすり合わせに時間・コストを掛けています。この問題に対し、バーチャルとリアルの橋渡しをする技術でモノづくりを変えていきたいと考えています。

産業用ロボットの市場が自動車業界を中心に伸びています。

2015年の国内出荷額は6800億円が年率15%成長して2020年には1兆2000億円になると予想されています。その背景には高齢化に伴う熟練工の減少が挙げられます。安川電機、ファナックが代表的なメーカーで、溶接や組み立てなど様々な種類のロボットがあります。

しかしロボットをティーチングする技術者不足が問題になっています。

自動車工場などの生産ラインに産業用ロボットを導入するには、三次元コンピュータグラフィックスを使ったロボットティーチングと言われる技術エンジニアが必要となります。産業用ロボットの操作には危険が伴うため、厚生労働省令が定める特別講習修了者でなければいけません。国内で稼働する産業用ロボット200万台に対して、操作プログラムを組むティーチング技術者は2万人と圧倒的に足らないのが現状です。ロボットティーチング技術者の平均年収7~800万円、中には年収2000万円の人もいます。

ロボットのティーチング自動生成ツール「L-Robot」を今年6月にリリースしました。

「L-Robot」は、当社独自の3D形状認識テクロノジーにより、物体に合わせてロボットが自動的に動作をする、ロボットティーチング自動生成ツールです。設計とモノづくりの現場では必ず誤差が発生していきます。溶接ロボットでは0.1mmずれるだけで全品不良品になり、しかも修復にはラインを止めなくてはなりません。取扱説明書もまだ作ってない段階ですが大手メーカーから10ライセンス購入いただきました。パッケージソフトの販売価格はPCとセットで400万円ですが、ティーチングエンジニアのコストを考えると安いとの事です。

競合先は見当たらないとの事ですが特徴を教えてください。

「L-Robot」は、レーザーセンサ(3Dスキャナ)とロボットを動作させながら、「物体に合わせたティーチングを自動生成する」「既存のティーチングを物体に合わせて軌道補正する」機能を持っており、3DCADデータを必要としないインテリジェントな自動ロボットコントロールが可能になります。自動検査ソフト「L-Qualify」とセットで導入すれば、自動補正生産から品質検査までワンストップで提供できるロボットシステムを構築することができます。

現在開発中の「L-Factory」について教えてください。

「L-Robot」と「L-Qualify」によって得る個々のロボットのデータを統合して工場全体がリアルタイムに改善できるスマートファクトリー化を統合ソフト「L-Factory」によって実現していきます。生産データをリアルタイム活用によって、異常検知、異常予測、異常回避がリアルタイム設定を可能にしていきます。全数の生産品のデータを与える事で新しい「Factory IoT」のカタチが提案できると考えています。

浜松にはモノづくりの遺伝子があると思います。

パルステック工業(東証2部)に新卒入社でいきなり新規事業開発を任され、地域有力企業の社長には「やりたい事をやれ。それが出来ないなら辞めて自分でやれ」と叩き込まれて、3Dビジョンシステム開発をしていた私は起業をしました。私がそうであったように浜松地域には三次元ソフトウェアの技術、ノウハウが集積しています。現在モノづくりには3DCADによる設計が欠かせません。そのルーツはヤマハ発動機がいち早く3DCADの開発に着手し、そこからスピンオフしたエンジニアから㈱アルモニコス、㈱エリジオンという世界的にも有名なCAD企業が生まれました。3DCADの領域では「浜松」というブランドで世界的に認知をされているほどです。尖ったエンジニアが多いせいか逆に携帯向けアプリを作れる人は浜松には少ないです(笑)

IPOについてはどのように考えていますか?

5年間は好きなように開発したいという考えです。短期的な収益は追及せず、ニューフロンティアが見えてからIPOを検討したい。HPには私のコック姿の写真が載っていますが、スーツを着るにはまだ早いと。ベンチャーキャピタルにもこの考えを理解いただくようになりました。

本日はありがとうございました。最後に貴社が目指す将来像を教えてください。

私たちのミッションは、皆が簡単に使える統合型ロボットシステムの開発です。そして日本のモノづくり技術を世界中に提供していき、最高のモノづくりに貢献したいと思います。

※「THE INDEPENDENTS」2016年9月号 - p4-5より

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