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米農家の事業戦略

2014-12-12 公開
(株)AGSコンサルティング
専務取締役 小原 靖明

<聞き手(右)>
株式会社AGSコンサルティング
専務取締役 小原 靖明さん
1985年明治大学大学院法学研究科修了。1989年当社入社。2000年IPO支援会社ベックワンソリューション設立、代表取締役就任。2007年合併に伴い、当社取締役就任。2012年3月常務取締役。2014年3月専務取締役(現任)

<話し手(左)>
(株)ごはん
代表取締役 大島 知美さん
1955年2月5日生まれ。興農館高校出身。1991年株式会社ごはん設立、代表取締役就任。「魚沼産コシヒカリ」を世界で圧倒的NO1にするため土壌改良の研究に取り組む。台湾、中国でも日本同等の品質のコメを生産する研究にも取り組んでいる。

<株式会社ごはん 会社概要>
設 立 :1991年9月2日
資本金 :25,000千円
株 主 :経営陣
所在地 :新潟県中魚沼郡津南町大字下船渡己5895
事業内容:有機・特別栽培「魚沼コシヒカリ」の販売、米加工品(餅、大福・おはぎ等)の製造販売

米農家の事業戦略

<特別対談>(株)ごはん 代表取締役 大島知美

小原:㈱ごはんは、新潟県津南町で魚沼コシヒカリの生産、加工から販売までを一気通貫で手掛けています。日本ブランドである「魚沼コシヒカリ」の海外展開も行っています。九州での畜産の事業化、鹿児島での”かんぱち“など、全国各地で農林漁業の六次産業化が取り組まれています。今、日本が一番やるべきことは、まさに日本の食ブランドの世界展開モデルの構築にあると思います。

大島:日本のブランド展開は中途半端です。究極を持っていかないと。台湾で魚沼産の餅を販売したらあっという間に完売しました。10枚1,300円という値段です。海外には本当の良さをわかる人がたくさんいます。だからこそ日本の伝統や技術、品質をきちっと持っていかなくてはいけません。

小原:岩手の南部鉄器や燕三条のナイフは海外から高く評価されています。上手くいっているところはトップブランドです。

大島:私は300年続く新潟の百姓です。あえて農業者という言葉を使いません。土を舐め、葉っぱをかじって、もって生まれた土地のよさをどう引き出すかを毎日考えています。法人設立のきっかけはカリフォルニア現地視察で、アメリカのクリーンなコメ作りを見てびっくりしました。それから有機栽培に取り組み、その技術を現在は地元農家30名に指導伝授しながら年8000俵のコメ生産をしています。

小原:しかし魚沼でコメを生産している限りは限界があります。台湾でも米栽培を2回手掛けていますが、海外でのコメ生産は考えていますか。

大島:日本から有機肥料や農業機械などを持ち込むと、高いレベルのコメはできます。それぞれの土地には個性があり、日本の品種は日本の土壌にあった育て方があります。コメだけでなく、大豆、あずきやトマトなどの有機野菜の生産も行っています。

小原:今後はコメの生産技術、餅などの食品加工技術や商品開発、販売ルートや店舗展開と、どこでどのように収益化していくかが重要なポイントです。

大島:生産に関しては、「大島式有機微生物農法」を確立しており、自社で「抑草機ランダム」(特許第4851764号)を開発しました。自社利用が主目的ですが、1台数十万円で過去10台販売しています。

小原:大手メーカーへの特許ライセンスという収益モデルができますね。

大島:名水100選の地である津南から作られる米を、業界最先端の無菌空調工場で餅・おはぎ・大福に加工、包装米飯製造もおこなっております。

小原:一般消費者にとっては美味しさ安全性も大切ですが、やはり価格は重要です。高付加価値品は少量生産でブランド化して、大量生産するメーカーと差別化する戦略が重要です。

大島:日本橋コレド室町2に「津張屋」の屋号で、おはぎ・大福・おにぎりを販売しています。これはアンテナショップと位置づけして外食展開は考えていません。

小原:卸販売の場合は、収益の確保が難しくなります。
大島:三越、高島屋などの百貨店とは直接取引口座ができるようになりました。セブンイレブンのカタログ通販、テレビショッピングなど、東京営業拠点で販売ルートを開拓しています。

小原:全てを自社で行うのでなく、自社が注力すべき点を明確に定め、アライアンスしていく戦略が鍵となります。

大島:まったくその通りです。大学や国の研究機関と機能性食品開発に取り組んでいます。今後はますますパートナー作りが重要だと考えています。

小原:資金調達次第で今後の事業スピードが大きく変わります。

大島:既に地元金融機関からの借入では限界にきています。運転資金、設備投資資金、開発資金をどのように調達するかを模索中です。

小原:事業計画と資金計画を早急に作成して、エクイティ調達を軸とする資本政策を検討すべきです。地域経済活性化支援機構(REVIC)やクールジャパン機構などの政府系機関からの資金調達も十分可能です。

大島:株式上場も目指しています。農家の成長モデルのさきがけになりたいと思います。

小原:貴社の事業は、地方創生の最たるものです。株式上場も専門家に相談してぜひ実現してください。

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