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愛媛大学発の医工連携ベンチャー

2014-06-27 公開
(株)アドメテック
AdMeTech Co.,Ltd
代表取締役社長 中住 慎一
Shinichi Nakazumi

株式会社アドメテック
代表取締役社長 中住 慎一 氏

1958年3月23日生まれ。大阪府立箕面高校/同志社大学工学部機械工学科卒業。
三浦工業(株)、(株)三浦研究所を経て、2002年(有)アイランドエンジニアリング設立。
2004年4月愛媛大学地域共同研究センター客員教授。2005年当社代表取締役就任。

設 立 :2003年9月4日
資本金 :32,500千円
本 社 :愛媛県松山市空港通1-8-16
事業内容:熱による癌治療の研究開発およびその医療機器の研究開発・製造販売
http://www.admetech.co.jp/

愛媛大学発の医工連携ベンチャー

患者にできるだけ負担をかけない、新しい癌治療法を開発するのが当社の使命です


愛媛大学の医学部と工学部が連携して設立された大学発ベンチャー。
民間企業経験を活かして熱で癌治療する医療機器を開発する起業家。


―「熱」による癌治療(温熱療法)の利点は何ですか。
癌の3大治療法(外科的切除、放射線、抗がん剤)は、いずれも患者への身体負担が大きくなります。それに対して温熱治療(ハイパーサーミア治療)は、①侵襲(しんしゅう)が低い、②薬剤を使わないので副作用がない、③放射線による被曝がない、④繰り返し治療が可能である、⑤経済的負担を含め患者への負担が少ない、⑥有害事象が軽微、などという利点があります。
 
―医学部と工学部との連携による愛媛大学発ベンチャー企業です。
学部の壁を超えて医療現場での諸課題解決を目的とした「医療先端技術研究会」が、平成12年愛媛大学に設置されました。そのメンバーを中心として医学部、工学部にまたがる若手研究者4名が、それぞれの技術シーズと治療現場のニーズを持ち寄り、趣旨に賛同する仲間たちの出資によって、平成15年に資本金300万円(経済産業省の確認株式会社)で設立されたのが当社です。

―新医療機器の開発には長い時間がかかります。
医療機器販売には、厚生労働省の承認が必要です。原理研究から始まり、基礎実験、非臨床試験、臨床試験、医療機器承認取得を経てはじめて患者への提供が可能となります。当社は今春に子宮頸がん高度異形成(前がん病変)を対象とした医療機器探索的治験(医薬品の第Ⅰ相、第Ⅱ相臨床試験に相当)が愛媛大学附属病院で終了しました。また、それとは別に現在、ヒト再発・進行がんを対象とした医師主導臨床研究を実施中です。

―マラリアの熱による癌治療効果など、温熱療法の歴史は古くからあります。
1960年代後半から癌に対する「熱」の効果や、有効な加温方法などが明らかにされてきました。 愛媛大学医学部は、約60℃付近の領域の「熱」によって蛋白を変性させ、細胞の自然死 (アポトーシス)誘導による癌治療への利用を研究してきました。
―核となるのは「温度制御と加熱制御」です。
当社の比較優位性は、正確な温度制御と正確な加熱範囲制御に関する技術を実現したことにあります。例として、磁性金属をインプラント型にして患部に穿刺(せんし)、外部アプリケータからの交流磁場で治療します。またインプラント型ではなくナノ微粒子にして血管等を経由して患部を遠隔発熱させる研究も行なっています。また患部に穿刺し針内側を電気抵抗で発熱させる「超微細電気抵抗発熱」も開発しています。

―穿刺用の超微細針には、高度な「ものづくり」技術が求められます。
超微細径の温度制御機能付き自己発熱針は国際特許を出願しています。針の先端にはヒーターとセンサーが埋め込まれていますが、温度を一定に保つのは至難の技です。微細針製造には高度な職人技が必要ですので、提携先に発注しています。

―ヒト子宮頸部高度異形成(前がん病変)向けの医療機器の開発を研究テーマのひとつとして取組んでいます。
前述のように現在は医療機器探索的治験が終了し、引き続き医療機器検証的治験を目指しています。有効な医薬品がなく、放射線も適用されないヒト子宮頸部高度異形成(前がん病変)は、外科的切除術では子宮頸部の機能を損傷し妊娠出産や周産期に悪影響を及ぼす可能性も指摘されています。

―現在の収益は獣医療分野です。
癌を発症する犬や猫などの伴侶動物は増加しています。当社の熱制御技術を応用した動物用治療機器(商品名AMTC200)は農林水産省受理のもと上市済みです。当該機器の奏効率は約7割であるとの学会報告がなされており、将来的にヒトへ展開するための基礎的データを蓄積しています。

―昨年、東京プロ市場へ上場しました。
臨床試験の推進、製造販売承認の取得には、膨大な時間と、労力および経費を要し、そのために資金調達は重要な経営課題です。1年程度の資金繰りは確保できていますが、営業キャッシュフローは赤字が続いています。 資本市場からの資金調達を実施することにより、財務基盤の充実を図り、臨床試験などの研究開発を強化していきます。

※全文は「THE INDEPENDENTS」2014年7月号 - p4-5にてご覧いただけます
http://www.independents.jp/magazine/item000116?back=/magazine/list?pg=1

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